環境への新たな挑戦
2025年に開催予定の大阪・関西万博に向けて、株式会社ニフコが開発した生分解性プラスチック製ファスナーである「ブラッシュクリップ」が注目されています。このファスナーは、プラスチックファスナーの一種で、主にパネル類の締結に用いるもので、取り付けは非常に簡単です。
ブラッシュクリップの特長と利点
ブラッシュクリップの特性として、非可食植物由来のセルロースや酢酸から作られる酢酸セルロースが使用されていることが挙げられます。これにより、生産時の二酸化炭素の発生量が従来の材料よりも少なくなります。また、使用後は水と二酸化炭素に分解され、自然へ還るため、環境に優しい選択肢となっています。
このファスナーは、2025年の大阪・関西万博の株式会社竹中工務店が手掛ける「森になる建築」にて利用される予定です。「森になる建築」では、パビリオンの骨格構造部と外装材の締結に使用される計画であり、通常のファスナーに比べて厚い構造材をしっかり固定することができる長所を持っています。
ニフコの歴史と技術
ニフコは1967年に設立され、以来工業用プラスチックファスナーの製造を続けてきました。ニフコは、日本におけるプラスチックファスナーのパイオニアとして、軽量で扱いやすいプラスチックの特性を最大限に活かした製品を豊富に提供しています。高精度な成形技術と多様な製品ラインナップをもっており、顧客のニーズに応じた製品を迅速に開発・量産しています。この新しいブラッシュクリップも、トヨタ自動車が開発したコンセプトモデルLEXUSオフロードバギーROVにも採用されています。
サステナビリティへの貢献
ニフコは「環境・安全・快適」を追求し、小さな技術発展を持続可能な社会へとつなげることを目指しています。今後も社会課題に真摯に向き合いながら、技術の進化と製品開発を進め、環境保護に寄与することを誓っています。
会社情報
- - 会社名: 株式会社ニフコ
- - 本社所在地: 神奈川県横須賀市光の丘5-3
- - 設立: 1967年2月13日
- - 事業内容: エンジニアリングプラスチック製品の製造・販売
結論
このように、ニフコの生分解性プラスチックファスナーは、2025年の大阪・関西万博の「森になる建築」において重要な役割を果たすことでしょう。環境に優しい製品への需要が高まる中で、ニフコの取り組みは新たな業界のスタンダードとなる可能性があります。持続可能な未来に向けた一歩として、今後の技術革新にも期待が寄せられます。