物流DXの新たな時代を切り開く協業
株式会社ライナロジクス、シーネット、都築電気の三社が物流のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するための新たな協業を発表しました。この協業では、AIを活用した自動配車システム、動態管理システム、そして倉庫管理システム(WMS)の連携を図ることで、物流業界における新たな基準を打ち立てることを目指しています。
背景
昨年4月に改正された「物流関連2法」は、今後懸念される深刻な輸送力不足に対応するために、荷主や物流事業者に新たな規制を導入しました。この法律改正により、より効率的な配送計画や庫内作業の最適化が求められるようになり、特に2025年からは新物効法が施行され、荷主や事業者に対して荷待ち時間の短縮や積載効率の向上などが義務付けられています。この急激な変化に対応するため、従来の個別運用される物流システムの限界を認識した三社が協業を決定しました。
協業の具体的な取り組み
ライナロジクスの「LYNA 自動配車クラウド」をはじめ、シーネットの「ci.Himalayas」、都築電気の「TCloud for SCM」と名付けられた動態管理サービスが連携し、ワンストップでの物流管理を実現します。これにより、庫内作業から配車、輸送、納品に至るまでのシームレスな管理が可能となり、全体の可視化と最適化を図ります。具体的な連携ポイントには、WMSと配車システムを組み合わせた配送計画の最適化、AIによる荷姿数量予測の活用、動態管理との連携によるラストワンマイルの最適化が含まれています。
実運用の検証
このプロジェクトの有効性を検証するため、サン インテルネット株式会社の物流現場を借りて実証実験(PoC)が行われます。実証に際しては、物流とサプライチェーンマネジメント(SCM)の専門家である河合亜矢子教授も参加し、最新の理論と実務の視点で評価が行われます。これにより、実運用に即した意義ある結果が期待されています。
未来の展望
三社はこの協業を通じて、業界の新たなスタンダードを確立し、荷主や物流事業者のDX推進を支援することを目指します。特に、今後ますます求められる可視化と最適化プロセスの効率的な実行が鍵になります。これにより、荷主企業や物流事業者が直面する課題に対して、より効果的なソリューションを提供できると期待されています。
各社の紹介
- - 株式会社ライナロジクス: AI自動配車システム「LYNA 自動配車クラウド」を開発し、高度なアルゴリズム技術を提供する物流ソリューション企業。
- - 株式会社シーネット: 倉庫管理システムのパイオニアとして、業務効率化と品質向上を追求している。
- - 都築電気株式会社: ICTを通じて、企業価値向上と社会課題解決に貢献する企業。
このように、ライナロジクス、シーネット、都築電気の協業は、物流業界の未来に向けて重要な一歩を踏み出します。今後の展開から目が離せません。