春日市がふるさと納税寄付額を見直し、地域を応援する新たな取り組み

福岡県春日市、ふるさと納税寄付額を見直し

福岡県に位置する春日市は、西日本で唯一、ふるさと納税の寄付金額が5年連続で減少するという困難な状況に直面しています。そのため、市は多くの方々に寄付をお願いするため、寄付額を見直し、応援しやすい価格に改定しました。

寄付額の見直し実施

2023年10月1日から、約500品目の寄付額が1,000円から2,000円下がることが決定しました。この決定は、令和5年10月に施行された経費基準の厳格化を受けてのものです。具体的には、配送料業者の見直しや経費率の再精査を行い、26,000円以下の約500品目に関して寄付額を改定しています。

このような決断は、物価が高騰する中で寄付額が引き上げられる他の自治体が多い中、逆に寄付額を下げることは稀有な事例です。受け入れた寄付金額を増やすことで、市の発展を図る狙いがあります。

春日市の受入状況

春日市のふるさと納税受入額は、平成28年度にポータルサイトを導入して以来、約7億円を記録し、その後も寄付額は順調に伸びていましたが、住宅都市であるがゆえに地場産品基準の影響を受け、令和元年度以降は残念ながら5年連続の減少傾向にあります。総務省の調査によると、西日本で寄付受入額が減少し続けているのは春日市だけでなく、全国でもわずかに7団体と非常に厳しい状況です。

地域の発展を目指して

春日市は、将来都市像「住みよさ実感都市かすが～つながるはぐくむ支え合う～」を掲げ、さまざまな施策を推進しています。最近では、70歳以上の市民を対象にコミュニティバスの運賃を無料化したり、こども医療費の窓口負担を高校生世代まで無料にするなど、新たな取り組みを積極的に展開しています。これらの施策はすべて、住みやすい街の実現に向けた努力の一環です。

また、市の中央部には新たな複合施設「（仮称）地域共生交流施設」が建設される予定で、地域共生社会の実現や市民活動の活性化を目指しています。この施設が完成すれば、市民の憩いの場となり、よりにぎやかな街へと成長することが期待されています。

地元の返礼品を通じて寄付を

春日市への寄付では、地元の特産品や返礼品が楽しめます。例えば、博多の樽味屋が提供する「国産牛もつ鍋フルセット」など、専門店の味を家庭で楽しむことができます。これの寄付額は、従来の13,000円から11,000円に見直されています。さらに、福さ屋の「訳あり無着色辛子めんたい」に関しても、寄付額が14,000円から12,000円に変更されました。

これらの見直しにより、春日市への寄付がより身近に、そして参加しやすくなります。ぜひ、春日市を応援し、地域の発展に寄与するための寄付を検討してください。