薬丸岳、作家デビュー20周年の集大成『こうふくろう』が6月27日に発売

作家デビュー20周年を迎えた薬丸岳の新作

2025年6月27日、薬丸岳の最新作『こうふくろう』が発表されます。この作品は、作家デビューから20年の集大成となるミステリーであり、コロナ禍の池袋を舞台にしています。薬丸は、2005年に『天使のナイフ』で江戸川乱歩賞を受賞し、それ以来、数々の社会派ミステリーを世に送り出してきました。今回は、その集大成とも言える作品に仕上がっています。

『こうふくろう』の物語

物語は2020年5月、大学生の芹沢涼風が主人公です。彼女はコロナウイルスの影響を受け、息苦しい日常を送っていました。そんな中、池袋の公園で出会った人たちと共に、「こうふくろう」という集団を結成します。彼らは、血縁や戸籍を超えた強い絆を求め、孤独を感じる者たちが集まる場所を作りたいと願っています。

しかし、集団はいつしか予想以上に大きくなり、その内部で次第に犯罪行為が繰り返されるようになってしまいます。この物語は、単なる友情や絆の物語ではなく、現代社会の影を鋭く描き出すものとなっています。薬丸が描くのは、不穏な日常の中で繰り広げられる恐怖と、その中に潜む人間の本質です。

書店員からの絶賛

出版前にプルーフを読んだ書店員からは、「すごい作品だ」「実際にありそうな事件だ」「薬丸岳の最高傑作に違いない」といった賛辞が相次いで寄せられています。この作品は、薬丸岳が20年間培ってきた独自のスタイルと圧倒的な筆力を活かし、リアリティを持つ作品に仕上げられていることを示しています。

約20年の軌跡

薬丸岳は、デビュー作以来、犯罪や贖罪をテーマにした数多くの作品を発表してきました。『友罪』や『悪党』『死命』『刑事のまなざし』など、彼の作品は映像化されることも多く、その人気は揺るぎないものとなっています。今回の『こうふくろう』は、そんな彼の軌跡を振り返る機会ともなっています。

終わらない物語

薬丸は「今までで一番ダークな作品かもしれない」と語る一方で、読者に忘れられない物語を提供することを望んでいます。彼の作品は常に現代社会の「影」を照らし出し、我々に思考させる要素を孕んでいます。

新作『こうふくろう』は、ただのエンターテインメントではなく、私たちの身近にある無関心や孤独の問題を考えさせられる作品であり、発売を前に多くの期待が寄せられています。6月27日、あなたもこの衝撃のミステリーを手に取ってみてはいかがでしょうか。内容は、まさにあなたのすぐそばにある物語かもしれません。