旅行予約時の詐欺リスクとセキュリティ対策の重要性
今年の夏、旅行シーズンを迎えるにあたり、日本の旅行者が置かれている危険性が浮き彫りになっています。マカフィー株式会社が実施した「より安全な夏の旅行調査」によれば、なんと日本人の10人に1人が旅行予約の際に詐欺に遭ったことがあると答えています。
詐欺被害の実情
この調査では、旅行者の32%が公式の旅行会社サイトと同じくらい、第三者の旅行予約サイトを信用していることも明らかになっています。特に35〜44歳の男性の36%がそのように感じている一方、若年層や女性はより慎重になる傾向があります。そして特に25〜34歳の15%は、詐欺的な確認リンクをクリックした経験があると述べています。
これらの数値は、旅行者がより安価な予約オプションを求めるあまり、詐欺に巻き込まれてしまうリスクが高まっていることを示しています。例えば、国民生活センターによると、旅行予約に関する相談件数は2021年度の2,309件から2022年度には4,499件に倍増しており、2023年度も引き続き高水準で推移しています。
海外予約サイトの危険性
特に海外の第三者旅行予約サイトでは言語の壁が存在し、不十分なカスタマーサポートや日本の旅行業法が適用されないことで、返金やキャンセルに関するトラブルが多発しています。このように条件が不透明なサイトを利用することは、旅行者にとって大きなリスクであると言えます。
一方で、詐欺を見抜く力も問われています。最近の調査によれば、日本人の75%が動画による詐欺を見抜く自信がなく、信頼性のある情報を探し出すのに平均46.8時間を費やしていることが分かっています。
効果的なセキュリティ対策
旅行を計画する際、詐欺被害を未然に防ぐためには、次のような対策が必要です。まず、フィッシングやなりすましサイトから身を守るために、URLやメッセージ内容をしっかり確認しましょう。不審なリンクをクリックしたり、個人情報を入力することは避けるべきです。
宿泊施設についても、偽の表示を見分けるために画像の逆検索を利用すると良いでしょう。同じ宿泊施設が複数の信頼できるサイトに掲載されているか確認することは非常に重要です。また、セキュリティ対策ソフトを活用することで、不審なリンクやサイトをブロックし、自分自身や家族を守る手助けになります。
旅行中の注意点
旅行中も注意が必要です。詐欺師は、実際にホテルのスタッフやガイドを装うことがありますので、相手の身元を確認する習慣をつけましょう。また、安全なネット接続を保つために公共Wi-Fiは避け、VPNサービスの利用を心掛けるべきです。
旅行中SNSでの位置情報の投稿は詐欺や盗難のリスクを高めるため、控えめにすることをお勧めします。旅行後にシェアするのが一番安全です。
まとめ
マカフィーの代表取締役社長、栗山憲子氏は、「旅行シーズンになると、サイバー犯罪者が旅行者を狙っています。情報を一旦立ち止まって確認することが、安心・安全な旅行の第一歩です。」と述べています。この調査結果は、旅行者がオンライン決済を利用する際の警戒心を再確認させるものであり、楽しい旅行を計画するためには、しっかりとした準備と対策が不可欠です。
詳細は
マカフィーの公式ウェブサイトをご覧ください。
調査方法について
本調査は、2025年1月に18歳以上の成人を対象に実施され、日本を含む7カ国で旅行詐欺に関するオンライン調査を行いました。