学生が本気で地域課題に挑む新プロジェクト
山口県立大学と株式会社タムラエンバイロが共同で立ち上げた新しいPBLプロジェクトの幕が開けました。この取り組みは、地域の環境美化と持続可能な街づくりをテーマに、デジタル技術(DX)を駆使しながら社会のごみ問題に取り組みます。
プロジェクトの背景と目的
これまで、山口県立大学は地域との連携を重視し、空き家を利用した地域交流拠点の設立など、様々な課題解決に取り組んできました。しかし、2025年度からは新たなテーマとして「DXでまちをキレイに」を選定。このテーマは、最新技術を活用してごみ投棄の抑制に挑むものです。山口県内の環境を整えるため、学生たちが主体となり活動します。
具体的な活動内容
このプロジェクトでは、タムラエンバイロと東京都渋谷区の株式会社ピリカが協力し、AIによるごみ分布調査システムを導入します。具体的には、タムラエンバイロの運搬車両に「タカノメ」を搭載。AI技術を駆使して、ごみの散布状況をリアルタイムで撮影し、可視化します。このデータをもとに、学生はごみ投棄の現状を分析し、視覚的に分かりやすい提案を行政に行う際の参考資料とします。
キックオフミーティングの様子
2025年5月8日、山口県立大学で行われたキックオフミーティングには、プロジェクトに参加する学生と関係者が集まりました。各メンバーは挨拶を交わし、プロジェクトの概要や目標が説明されました。これにより、参加者の意識を共有し、共同作業の基盤が築かれました。
今後の展望
学生たちは路上のごみに関するデータを収集し、不法投棄の状況やその原因を探ります。その結果をもとにアイデアを出し合い、具体的な解決策を提案します。最終的には、ショート動画やスライド資料、ポスターなどの形で啓発活動を展開し、市民を主体にしたごみ問題の意識向上を図る予定です。また、次回のフィールドワークではLFB CAFE周辺での現場調査が行われ、データ分析を進めます。
参加企業の紹介
株式会社ピリカ
科学技術を駆使して環境問題を解決することを目指し、2011年に設立された株式会社ピリカ。特に、プラスチックごみの問題に力を入れています。ごみ拾いのSNS「ピリカ」は、130以上の国・地域で使用され、累計4億個以上のごみを回収してきました。
タムラエンバイロ株式会社
山口県に本社を構えるタムラエンバイロは、産業廃棄物の収集と処理を一貫して行い、地域環境に配慮したリサイクル事業にも取り組んでいます。廃プラスチックを主な素材としたリサイクルプラントを保有し、県内での取扱量はトップクラスです。
山口県立大学
山口県唯一の県立大学として、「人間性の尊重」「生活者の視点の重視」「地域社会との共生」などの教育理念を掲げています。地域貢献型大学として多くのPBL授業を導入し、学生が自主的に学び、実践的な力を養う場を提供しています。
結論
このプロジェクトは、山口県立大学の学生が主体となり、地域課題に対して真剣に考える機会を提供します。参加企業との密接な連携を通じて、地域社会の美化活動に貢献し、多くの人々が協力してごみ問題に取り組むスピリットを育むことが期待されています。