Z世代と位置情報
2026-08-30 10:03:13

Z世代の監視感覚を生む位置情報共有の実態とは?

調査の背景と目的


近年、スマートフォンの普及により、位置情報共有アプリは当たり前の存在となっています。特にZ世代(18歳〜24歳)は、この技術に親しんでいますが、その使い方や意識には複雑な心理が隠れています。Fiom合同会社が運営する「Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)」は、全国のZ世代418名を対象に実施した「Z世代の位置情報共有についての実態調査」を通じて、彼らの意識や行動のリアルな一面を明らかにしました。調査結果から見えてきたのは、位置情報の共有が安心感を生む一方で、監視感や束縛の要因にもなり得るという難しいバランスです。

調査結果のハイライト


調査によると、Z世代の48%が現在も位置情報を共有しており、そのうちの16%は「常時利用」、32%は「特定の相手・外出時のみ利用」と回答しました。一方で、52%は以前は利用していたが今はやめたとし、このデータは便利さの影に潜む心理的負担を示唆しています。

利用開始の理由と感じる圧力


位置情報共有を開始する主な理由は「防犯・安全のため」が37%でしたが、利用していない52%の人々が違和感を覚えていることは無視できません。54%が「自由を制限される」と感じ、同じく54%が「愛情より監視の側面が強い」と指摘。これにより、位置情報は単なる便利なツールから、相手の行動を束縛するツールへと変わりつつあるのです。

嘘とデジタルストーキング


興味深い結果として、40%が「つかなくてもいい嘘」を経験したと回答しました。このデータは位置情報によって無意識に嘘をつく状況に至ることがあることを示しており、位置情報の確認が人間関係に影響を与えていることが浮き彫りになりました。また、31%が気になる相手を繰り返し確認する行動も見受けられ、デジタルストーキングの境界線が問われています。

監視を感じる生活


全体の57%が位置情報共有を通じて「自分が監視されている」と感じている結果は、非常に示唆に富みます。これによりプライバシーに対する意識も強く、81%が自分の位置情報を個人のプライバシーとして認識しています。この認識が、位置情報の共有をためらわせる要因となっています。

まとめと提言


本調査の結果は、Z世代における位置情報共有が、安心感を提供すると同時に心理的な圧力をもたらす可能性があるということを強調しています。テクノロジーの発展に伴い、個人のプライバシーや自由が侵害されることのないよう、利用者自身が共有の範囲や目的を選べるような設計が望まれます。また、位置情報共有は信頼の証明とは限らないため、透明性のあるコミュニケーションが求められています。

デジタル時代において、Z世代が抱える位置情報に対する複雑な感情に向き合い、安全と自由を両立させるサービスを設計していく必要があるでしょう。共感を基盤としたマーケティング戦略やコミュニケーションのあり方が、今後の課題となります。


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