新商品のご紹介
日本の都市部で多くの電柱や送電線、建物が、ツル性植物の葛に悩まされています。これに対応するべく、太陽工業株式会社は新しい製品「カズラ・クライムシャッター支線用旗型(タイプⅡ)」を2023年2月から本格的に販売開始しました。この製品は、葛の巻き付き抑制効果を向上させた画期的なアイテムで、特に電力会社から高い関心を集めています。
製品の特徴
この新型カズラ・クライムシャッターは、2020年から販売されている旧タイプの改良版です。最大の変更点は、製品本体が従来の縫製品から樹脂射出成型品へと進化した点です。これにより、忌避剤が樹脂自体に配合され、耐久性が大幅に向上しました。その結果、忌避剤の持続期間は旧タイプの約2倍になり、 葛の巻き付き防止効果が長時間持続します。
葛は成長が早く、周辺のものに巻きつく性質を持つため、放置すると周囲の生態系や農作物に多大な影響を及ぼします。特に、電柱や送電線に巻きつくことで機器の破損や停電を引き起こす危険があります。これを防ぐためには多くの労力とコストがかかり、場合によっては作業中に事故が起こるリスクも伴います。
新たなカズラ・クライムシャッター(タイプⅡ)は、忌避剤入りのメッシュ状樹脂で作られており、その軽量な設計により高所での取り付けが容易です。また、フラットな形状であり重ねて運搬できるため、効率的な収納も実現しています。これにより、設置後は長期間にわたり葛の巻き付きを抑制し、除草作業にかかる時間とコストを削減できることが期待されています。
旧タイプとの違い
タイプⅡは、実証実験においてもその効果が立証されています。2020年から2021年にかけて全国の電力会社で行われた旧タイプを用いた実験では、高い巻き上がり防止効果が確認されました。新型はこの効果をさらに強化したもので、実際の運用においても長い期間その効果を発揮することが可能です。
製品のサイズは1000mm×210mmで、重量は約630g。取付箇所は電柱支線で、形状は特に目を引く旗型にデザインされています。製造元はクラレトレーディング株式会社が担い、総販売元は太陽工業株式会社です。ビジネスパートナーとして協力し合い、企業理念のもとで社会に良い影響をもたらすことを目指しています。
太陽工業のビジョン
太陽工業は大型膜面構造物のリーディングカンパニーとして、様々な事業展開を行っています。企業としての理念は「膜の無限の可能性を引き出し、お客さまに感動と快適な環境をお届けします。」であり、この新製品もその一環です。日々進化しながら、土木や環境分野にも取り組み、社会の安全・安心を支える存在であり続けることを目指しています。
新しいカズラ・クライムシャッター支線用旗型(タイプⅡ)が、今後の電力インフラの維持管理に大きく貢献することを期待しましょう。