2024年都市ガスNPS調査結果: 東京ガスが堂々の首位に

2024年の都市ガスを対象としたNPS（Net Promoter Score）ベンチマーク調査が、NTTコムオンラインから発表されました。この調査によると、最も顧客から高く評価されたのは東京ガスであり、驚くことにNPSが-32.2ポイントで1位に輝きました。これに続き、西部ガスが-37.3ポイント、そして大阪ガスが-37.7ポイントとなっています。この結果、業界全体の平均NPSは-45.6ポイントで、トップ企業とボトム企業との間には33.8ポイントという大きな差があることが示されております。

ロイヤルティを高める要因とは

調査の中で、ロイヤルティを高める要因として挙げられたのは、ブランドイメージの良さやサービスの信頼性、さらには顧客に対する丁寧な対応が挙げられます。特に申し込みや手続きのスムーズさに関して、高評価を得る企業が多いことが分かりました。具体的には、契約プランがシンプルであり、自分のニーズに合ったものがあることが強く求められています。

一方で、改善が必要な点としては、契約プランがわかりやすく、自分に合った選択肢が多いことが挙げられました。この点がクリアになれば、さらに顧客満足度が向上するでしょう。

業界全体のロイヤルティ要因分析

顧客接点が多いほど高いNPS

都市ガス会社を利用している顧客の接点に関する調査も行われました。最も高かったのは「契約者向けマイページ」であり、利用率は15.8%でした。また、コールセンターが8.0%、メールマガジンが7.2%と続いており、複数の接点を持つ顧客ほど高いNPSを示す傾向が見られました。具体的には、接点が3個以上ある場合、NPSは5.7ポイント向上することが確認されています。

接点別のNPS分析

SDGsへの取り組みが評価される時代

都市ガス各社によるSDGsへの取り組みも重要な要因として浮かび上がりました。調査によると、SDGsの取り組みをよく知っている人のNPSは、あまり知らない人よりも5.4ポイント高い結果となっています。このことから、企業がSDGsに力を入れることが、顧客のロイヤルティ向上につながる鍵となっていることが分かりました。

その結果、SDGsについて知る経路として、ホームページが最も多く、続いてテレビやメールマガジンからの情報提供が影響を与えているようです。

SDGsの取り組み認知状況

今後の継続利用意向の高まり

最後に、推奨度の調査結果を見てみると、高い推奨度を持つ顧客の方が今後の継続利用意向も高いことが明らかになりました。推奨者（9-10ポイント評価者）の平均は9.6ポイントであり、中立者（7-8ポイント評価者）は8.0ポイント、批判者（0-6ポイント評価者）は6.1ポイントと、明確に顧客満足が継続利用につながることを示しています。

推奨者と継続利用意向

まとめ

今回の調査を通じて、東京ガスが都市ガス業界の中で顧客の信頼を得ていることが数字で示されました。今後も、顧客に寄り添ったサービス提供と、シンプルでわかりやすい契約プランが求められる中、都市ガス会社はその対応力が問われます。また、SDGsへの取り組みも企業のブランド価値を尚更引き上げる要素となることでしょう。この調査結果を踏まえ、ますます顧客ロイヤルティの向上が期待されます。