埼玉県さいたま市に新たな介護美容専門校が開校、未来のケアビューティストを育成

介護美容研究所大宮校開校のお知らせ

株式会社ミライプロジェクトが運営する「介護美容研究所」は、新たに埼玉県さいたま市に「大宮校」を2025年10月に開校します。この専門スクールは、美容の力で高齢者の生活の質を向上させることを目的とし、具体的には「ケアビューティスト」の育成に重きを置いています。

介護と美容の融合

日本社会において高齢化が進む中、介護現場では身体的なケアから心のケアにまでその範囲が広がっています。介護の質を向上させる一手段として、「ネイルケア」や「ハンドトリートメント」、「メイクサポート」などを通じた美容的アプローチが必要とされています。これらの美容によるケアは、認知症や要介護高齢者に嬉しい影響をもたらし、自尊感情の提升につながります。このことから、介護と美容両方のスキルを持つ「ケアビューティスト」という職業への需要が高まっています。

大宮校誕生の背景

大宮校の開校に向けて、2025年5月下旬から第1期の受講生募集が開始される予定です。これまでにも介護美容研究所には多くの卒業生が誕生しており、未経験から美容や介護に興味を持つ方々まで、多様な人々がこの分野に足を踏み入れています。特に子育てを終えた主婦や、リスキリングを希望する看護師や介護士といった層からの応募が急増しています。

実績と今後の展望

介護美容研究所のサービスは、全国の高齢者施設で既に導入されており、利用者の数は著しく増加しています。2021年には39の施設で利用されていたこのサービスが、2024年には446の施設にまで広がりました。また、利用者数は2875名から23010名へと増加し、卒業生の数も311名から1116名と大きな成長を遂げています。

大宮校は、東京や神奈川に次ぐ首都圏の中核「学びの場」として、北関東での人材供給の強化を目指しています。

卒業生の活躍事例

介護美容研究所で学び、実際に埼玉県内で活躍するケアビューティストの一人、豊島加奈さんを紹介します。彼女は元専業主婦で、ALSを患う母親の在宅介護を通して「美容を通じた心のケア」に関心を持ちました。卒業後は個人事業主として複数の高齢者施設を訪問し、ネイルケアやハンドトリートメントを提供しています。

「利用者から嬉し涙を見せてもらったとき、その瞬間にこちらが感動することが多いです」と語る豊島さん。彼女のように心のケアに情熱を持つ専門職が、地域福祉において貢献し続けることが期待されます。今後彼女は、介護・医療職と連携し、「美容」をケアの一部として機能させる仕組みを作っていきたいと考えています。