経理職の新たな価値:AI時代に求められるコミュニケーション能力とは
3月31日は「経理の日」。これを機に、経理職の意義と必要なスキルを見直す時期が来ました。CPAエクセレントパートナーズ株式会社による調査によると、経理の業務は単なる数字の扱いにとどまらず、コミュニケーション能力が不可欠であることが明らかになりました。特に、決算期が迫る中での業務繁忙やAIの進出による影響に対して、経理職がどう向き合っているのかを考察してみましょう。
調査の背景と目的
新年度が始まる準備が進む中、経理担当者は年間で最も過酷な決算期に直面しています。AIの導入により、一部の業務が自動化されるとの議論が高まる中、実際の業務ではどのようなスキルが求められているのでしょうか。
この調査では、258人の経理職経験者に対して、業務の実態やキャリアに関する質問を行いました。その結果、経理業務にはAIが備え持たない人間特有の能力が必要であることが分かりました。
調査結果の要約
1.
繁忙期の負担
事務作業だけでなく、様々な対話力が要求されることが分かりました。経費精算や決算作業の他に、イレギュラーな問い合わせや資料作成なども経理担当の大きな仕事です。
2.
求められる対話力
経理職では他部署との情報すり合わせが必須です。この業務での調整スキルが特に求められています。
3.
周囲からの誤解
多くの経理担当者が「数字だけ見ている仕事」と誤解されていますが、実際は高度なコミュニケーションが必要です。
4.
経理あるある
「1円の差異の確認にかかる時間」に共感する人は非常に多く、経理の大変さが理解されにくい現状があります。
5.
キャリアの可能性
約77%が経理知識の活用によりキャリアが広がると感じています。専門性の高さが新たな道を開くのです。
6.
キャリア観
73%が経理をベースにキャリアを形成していきたいと答え、経理職は多くの道を拓く可能性がある職種とされています。
経理業務の本質と今後の展望
経理は単なる事務業務ではありません。例えば、期限を守らない相手に誠意を持って依頼することや、非番の期日に厳守してもらうために根拠を持って説明する必要があります。こうした複雑なコミュニケーション能力こそがAIでは代替できない部分です。また、経理経験者の多くは、経理業務を基盤にしたキャリア形成を希望していることも明らかです。これからの経理職は、専門性を高めながら他の業務にもシフトしていく柔軟さが重要です。
結論
「経理の日」を通じて、すべての経理職に対するリスペクトが広がり、経理業務の新たな価値が認識されることを願っています。経理という職種は、専門性が高く、それを活かしつつ他領域にも挑戦できる魅力を持っています。AIの進化が迫る中で、このコミュニケーションスキルの重要性を再認識することが、今後の経理業務をより豊かにする鍵となるでしょう。