2024年生活トレンド予測レポートの概要
東京ガス都市生活研究所は、2024年度の生活トレンド予測を示すレポート『自分最適化~無理せずライパを上げて、幸福度アップ~』を発表しました。このレポートは一都三県に在住する人々の生活様式や意識の変化を探るため、1990年から継続している「都市生活者の意識・行動観測」調査を基にしています。調査の結果、現代の生活者が求める新たなライフスタイルとして「自分最適化」が浮かび上がっています。
VUCA時代の生活者の意識
現代はVUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代とされ、未来が見えにくい状況にあります。こうした環境の中で、多くの生活者が自身の限られた資源、すなわちコスト、時間、または体力・気力をうまく活用し、快適な生活を求めています。無理に何かを増やすのではなく、今あるものを最大限に使いこなす「最適化」を通じて、ライフパフォーマンスを向上させ、結果として幸福度を高めることが期待されているのです。
生活者がフォーカスする4つのシーン
この調査から、生活者が特に最適化を図りたい4つのシーンが見えてきました。これらは以下のように分類されています。
1.
エコスパ:コスパからエコに
2.
滋間(じかん):質の高い滋味深い時間を
3.
健衡(けんこう):心身の均衡を重視
4.
SUKI間(すきま):好きなことを楽しむ居場所
1. エコスパ:コストパフォーマンスを重視
調査によると、生活者の7割以上がコストパフォーマンスを重視しており、これが環境問題への関心にもつながっていると報告されています。節約を通じて環境貢献ができることで、満足感が得られ、持続的な行動につながるのです。
2. 滋間:質の高い時間を求め
約4割の生活者が時間の効果を重視し、特に若年層にその傾向が強いことがわかりました。時間を有効に使うことにこだわりを持ち、無駄を省いて質の高い生活を目指しています。
3. 健衡:健康的な生活のためのバランス
最も重要視されているのは睡眠で、約7割が睡眠の重要性を強く感じています。食生活に関する意識も高まりつつありますが、心の充足感を得るためには、何よりも良質な睡眠が不可欠だと考えられています。
4. SUKI間:心地よい居場所
多くの生活者が自分にとっての心地よい「居場所」を求めており、その割合は7割を超えています。ひとりで過ごす時間を大切にする傾向も年々増加しており、自分らしい居場所が必要とされています。居場所は自宅に限らず、どんな場所でもかまわないのです。
まとめ
東京ガス都市生活研究所は、1986年に設立された研究機関として、社会の変化や都市での生活者のニーズに関する調査・分析を行っています。本レポートは、未来のライフスタイルやニーズの予測の一環として、生活者がどのように「自分最適化」を図り、幸福度を高めていくかを示しています。詳しい内容は、
こちらのリンクからダウンロード可能です。