SlackとSalesforceが新たなビジネスの形を提案するAIエージェント機能

SlackとSalesforceが描く新たな未来

米国のセールスフォースが、AIエージェントを取り入れた新しいビジネスオペレーティングシステムを発表しました。これは、企業が持つ知識、データ、アプリケーション、および自動化機能を効果的に活用することを目的としています。特に、Slackと統合されることで、チーム間のコミュニケーションがよりスムーズに、効果的になることが期待されています。

AIエージェントの役割

Slack内で使用されるAIエージェントは、特定のニーズに応じてエンジニアリングされたインターフェースを介して、ユーザーの日常業務をサポートします。これにより、チームメンバーは必要な情報を素早く取得し、意思決定を迅速化することが可能になります。たとえば、Agentforceという新機能によって、Slackで直接データにアクセスし、インサイトを得ることができます。このエージェントは、案件の成約から顧客の問題解決まで、さまざまなシーンでの支援を行います。

Salesforceとの連携

新たな機能の一つとして、SalesforceのCRM情報をSlack内のチャンネルに統合する機能が加わりました。この新しいSalesforceチャンネルを通じて、チームは任意の顧客データやオポチュニティに基づく情報を安全に取得、編集できるため、業務がより連携しやすくなります。また、Slack上での議論やタスク管理も効率化され、実際に業務を遂行する上でのストレスを軽減します。

生産性向上の数値

実際にこのシステムを導入することで、生産性が最大で47%向上する可能性が示されています。これはAIエージェントが日常業務を効率化し、従業員が本来の業務に集中できる環境を整えるためです。今日のビジネス環境では、情報が散在しているため、迅速な意思決定が難しくなっていますが、SlackとSalesforceのこの連携が、こうした問題の解決へと導きます。

テンプレート機能

また、このシステムでは、すぐに利用可能なテンプレートも用意されています。各事業部門やニーズに応じて、あらかじめ設定されたテンプレートを活用することで、チームは迅速に業務を開始でき、標準化されたプロセスを通じて効率も向上します。これにより、マーケティングチームやプロジェクト管理チームは、特有のフレームワークに従って作業を進めることが可能になります。

仲介としてのAIエージェント

このように、AIエージェントは単なるツールではなく、実際のビジネスフローに深く組み込まれる存在となります。Salesforceのデニース・ドレッサーCEOは、「Slackは新しい働き方を再定義しています。AIエージェントが職場環境にスムーズに統合されており、実効性のあるビジネスオペレーションの中心になってきています」と述べています。

未来への展望

これらの機能は今後、日本国内でも提供される予定です。2024年10月からはAgentforceがベータ版として導入され、国内での利用が開始されます。Slack AIの導入は全ての有料プランで可能なため、多くの企業がこの革新を享受できるでしょう。

さらに、Slack Marketplaceには、他社のAIエージェントの追加が予定されており、これによりユーザーは選択肢の幅も広がります。