日立ソリューションズが発表した新たなAIソリューション
株式会社日立ソリューションズは、建設業に特化したAIエージェントを活用する新しいソリューションの販売を、2024年12月4日から開始すると発表しました。この「建設業向けAIエージェント活用ソリューション」は、建設現場において作業の効率化と技能の継承を目的としています。
国土交通省や自治体が公開している標準仕様書、社内で蓄積された技術情報、業務ノウハウを対象としたこのソリューションは、生成AIを駆使してナレッジ検索を実現します。利用者は、シンプルなチャットボットを通じて必要な情報をすばやく取得することができ、特に経験が浅い技術者にとって大変利用しやすいものとなっています。
AIエージェント活用による効率向上の特徴
本ソリューションの魅力は、ナレッジ検索機能にあります。利用者はドキュメントを管理画面にドラッグアンドドロップし、生成AIによって瞬時に必要な情報を抽出することができます。また、アップロードされた資料は暗号化され、自社専用の環境でのみ使用されるため、機密情報の漏洩を防ぐことができます。特に、作業手順や標準仕様書の検索、新旧の仕様書の差異比較機能は、現場での利用を見越して設計されています。
社会の変化に応じたAIの必要性
現在、建設業界は労働人口の減少や熟練技術者の高齢化といった課題に直面しています。これに応える形で日立ソリューションズは、AIを用いた文書作成の自動化など、省力化を目指した新たな機能の開発を進めています。若手技術者が現場で直面する技能継承の問題も、このソリューションの導入によって解決に向かうことが期待されています。
「建設業向けAIエージェント活用ソリューション」は、特に建設業界において多くの文書が日常的に作成されることを考慮し、業務の効率性を向上させることを目的としています。
北野建設との協創による発展
このソリューションは、北野建設株式会社との協業を基盤にして開発されたものであり、そのプロジェクトは2024年から始まっていました。北野建設の代表取締役会長兼社長、北野貴裕氏は、このソリューションが業界に大きな影響を与えると確信しています。彼は、建設業界における「魅力的で働きやすい環境」を実現するために、日立ソリューションズとのコラボレーションを強調しつつ、今後の展開に期待を寄せています。
未来を見据えた展望
日立ソリューションズは、AIエージェントの活用を通じて「DX by AX toward SX」というコンセプトのもと、持続可能な社会の実現を目指しています。この新たな技術により、これからの建設業界が直面する課題に挑み続け、さらに優れたソリューションを提供し続けることでしょう。
展示会「建設DX展」が2025年12月10日から12日まで、東京ビッグサイトで開催されるので、ぜひとも現場での実用性を実感してみてください。
また、日立ソリューションズの詳細情報については公式ウェブサイトをご覧ください。