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植物油業界の持続可能な物流を目指す「油脂物流未来推進会議」発足

植物油業界の新たな挑戦

日本の植物油業界において、物流の持続可能性向上を目指す新たな取り組みが始まりました。その名も「油脂物流未来推進会議」。この協議体は、株式会社J-オイルミルズ、日清オイリオグループ株式会社、昭和産業株式会社の3社が中心となり、一般社団法人日本植物油協会の協力も得ながら、業界の物流問題の解決を目指しています。

背景と目的

2024年度から、トラックドライバーの時間外労働に制限が設けられるため、特に長距離輸送の確保が難しくなることが懸念されています。このような環境の中で、「人材の確保」と「物流効率化」が急務となっています。業界のニーズに応え「持続可能な物流」を構築していくためには、トラックドライバーの拘束時間を短縮し、限られた輸送能力を効果的に活用することが必要です。

植物油業界は、業務用製品を多く取り扱っており、大型の容器での輸送が一般的です。このため、物流面での負担が大きく、業界内でも改善を求める声が高まっています。2023年12月には、日本植物油協会が自主行動計画を策定し、物流の効率化を図るための具体的な施策を公表しました。この迅速な対応が、「油脂物流未来推進会議」設立の背景にあります。

取り組みテーマ

「油脂物流未来推進会議」では、以下の取り組みをテーマに掲げています。

- 物流の動向把握と共有: 加工食品業界、特に業務用領域の物流動向を把握し、情報を共有することで、業界全体の物流効率化を目指します。
- 物流効率化施策の具体的検討: 新たな物流効率化法や自主行動計画に基づいた具体的な施策について各社で検討を進めます。
- 物流課題改善事例の共有: 物流のホワイト化を進め、課題改善の成功事例を発表し、相互に学ぶ場を提供します。
- 物流DXとフィジカルインターネットの最新動向収集: デジタル技術を駆使して物流の更なる効率化を図るための最新情報を収集し、共有します。

まとめ

「油脂物流未来推進会議」は、植物油業界の今後を担う重要な取り組みとなります。効率的かつ持続可能な物流システムを構築することは、業界全体の発展に寄与するとともに、消費者に安定した商品供給をもたらすことが期待されています。協議体での知見共有や自主行動計画の実施を通じて、植物油業界の未来がますます明るくなることを願っています。