第2回BUG Art Award受賞者矢野憩啓の個展「フルーツバスケット」開催！

矢野憩啓の個展「フルーツバスケット」：日常の美を探る旅の始まり

2025年10月29日（水）より、株式会社リクルートホールディングスが運営するアートスペースBUGにて、第2回BUG Art Awardのグランプリ受賞者、矢野憩啓の個展「フルーツバスケット」が開催されます。今回は、日常の身近なモチーフを題材にした新作が展開され、来場者を魅了することでしょう。

輝く日常を映し出すアート

矢野憩啓は、街中で目にするフルーツや仕事先から見える海、さらには自らの身体や男性性といったテーマに注目し、様々な素材を使って絵を描いています。本展の作品では、アクリル絵具やデジタルソフトを駆使し、観る人の心を捉えるインスタレーションに仕上げています。加えて、作品の中には日常から集められた言葉が組み合わされ、その言葉が持つ独自の解釈が来場者へのヒントとなります。

「フルーツバスケット」というタイトルの由来

「フルーツバスケット」というタイトルには、矢野の幼少期に遊んだ椅子取りゲームが由来しています。このゲームでは、鬼が出す自由なお題に応じて人々が座る位置が変わり、言葉によるグループの形成や、各自の解釈が異なる様を示しています。この構造を通じて、矢野は自身の作品の制作過程やテーマとの共通点を見出しているのです。

社会に目を向けた新たな挑戦

矢野はこれまで個人的なテーマから作品を展開してきましたが、現在はその視点を社会へと広げつつあります。展示の準備やトークイベントなどを通じて、社会的な視点を取り入れることで、作品の新たな側面を探求しています。展覧会の会場では、普段は閉ざされている場所を開放し、新しい動線を見出そうとしています。また、カフェの壁面を利用した作品展示など、空間における意識の変化が感じられる内容となっています。

トークイベントの開催

会期の中で、出展アーティストやゲストを交えたトークイベントも予定されています。11月8日にはライターの小林美香さんを招き、広告や街に現れる表象が私たちに与える影響について話し合います。また、11月29日には西田祥子さんが、アーティスト・イン・レジデンス（AIR）の制度について基礎知識を提供してくれます。