ADAS向けの新しいメモリ技術、2MビットFRAMの登場
富士通セミコンダクターメモリソリューションが、先進運転支援システム(ADAS)向けに最適な2MビットのFRAMメモリを発表しました。この新製品は、1.7Vから1.95Vという低電圧で動作し、高速な書き込み速度と優れた耐久性を誇ります。これにより、ADASや電子制御ユニットに求められる性能を見事に実現しています。
FRAMの特長
FRAM(Ferroelectric RAM)は、従来の不揮発性メモリと比べて、数々の優れた特性を持っています。具体的には、EEPROMやフラッシュメモリと比較して、より高い書換え耐性と高速書込み、さらに低消費電力という利点があります。この技術は、リアルタイムにデータを記録する必要のある用途において特に効果を発揮します。
例えば、新しいMB85RS2MLYは、温度範囲が-40℃から+125℃まで対応し、最大で10兆回のデータ書換えを保証しています。これにより、例えば毎日0.1秒ごとに10年間、データを記録することが可能です。これはまさに、ADASといった常に車両の状態を監視し続けるシステムにとって、大きな利点と言えるでしょう。
信頼性と品質
新製品はAEC-Q100グレード1という高品質規格に準拠しており、信頼性テストもクリアしています。これにより、ADASなどの厳しい環境でも安心して使用できるメモリが提供されます。
パッケージの選択肢
このFRAMは、EEPROM互換の8ピンSOPパッケージに加え、リードなしの8ピンDFNパッケージ(サイズ5.0 x 6.0 x 0.9 mm)でも利用可能です。これにより、設計の柔軟性が高まり、さまざまな用途での採用が期待されます。
さらに広がる可能性
今回発表された2MビットのFRAMに加え、富士通は4Mビットのメモリ容量のFRAM製品も開発中で、将来的には更なる製品が登場する予定です。このように、富士通セミコンダクターメモリソリューションは、顧客のニーズに応じたメモリ製品とソリューションを提供し続け、業界の期待に応えていくでしょう。
公式サイトには新製品に関する詳細情報が掲載されていますので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
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新技術がもたらす未来のADASの進化に期待が高まります。