不登校の現実と池添素の支え
不登校の子どもたちとその家族が直面している現実は、年々厳しさを増しています。2023年度の文部科学省の調査によると、不登校の小中学生は34万6,482人に達し、11年連続で増加を続けています。この増加は、毎年のように悲しいニュースが報じられる「9月1日問題」にも結びついています。この日が若者の自殺率が高まることが指摘され、国を挙げた対策が求められる中、どう向き合っていくべきか?
新たに出版された『不登校から人生を拓く』は、そんな切実な問題に光を当てています。本書の著者である池添素さんは、40年にわたり4000組以上の親子に寄り添ってきた相談員です。池添さん自身の経験と高い専門性に基づいたアドバイスが、親たちの心に深く響きます。
池添さんは、京都市職員として数多くの子どもたちと接してきた後、自ら福祉施設を設立しました。彼の言葉は、単なるアドバイスにとどまらず、親たちが感じる不安や焦りを和らげ、子どもたちとの信頼関係を築く手助けをします。特に、本書の中には「学校に行かなくても大丈夫。充電期間なのだから」といった優しい言葉が登場します。
温かいメッセージ
島沢優子さんの取材をもとにしたこの本は、様々な視点から多くのリアルな声を集めています。発達障害を抱える子どもや、その親がどれほどの苦悩を抱えているかが描かれています。周囲の価値観に悩む親たちの思いも反映され、登場する子どもたち自身の声も大切にされています。
池添さんは「子どもの気持ちを受け止める文化を育てるべきだ」と訴えています。それにより、子どもたちは「学校に行きたくない」と感じる自分の心を理解しやすくなります。彼の助言を通じて、親たちは自身の子どもの本当の幸せを考えるきっかけを得るでしょう。
トークショーとサイン会
本書の刊行を記念して、9月23日(土・祝)には池添さんと島沢さんによるトークイベント&サイン会が開催されます。このイベントでは、子どもが学校に行きたくないとき、どのように受け止め、どう対応すれば良いのかといったテーマについて語られます。子育てや教育に悩む人々にとって、彼らの言葉は貴重な指針となるでしょう。
参加申し込みは、特別なサイトから行えますので、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
不登校について考えることは、私たち全員に大切な課題です。池添素さんの言葉を通じて、私たちが子どもたちの未来をどのように支えていくか考える契機になることを願っています。親子で一緒に読める本書は、多くの人々に希望の光をもたらすことでしょう。