こどもホスピス きょうだいサマーキャンプ2024 の開催報告
2024年7月28日から31日にかけて、北海道千歳市の支笏湖周辺において、こどもホスピスプロジェクトの4団体が協力し「こどもホスピス きょうだいサマーキャンプ2024」を開催しました。このキャンプは、重い病気や障がいのある子どもたちの「きょうだい」に向けて、自然の中で遊び、仲間と出会う貴重な4日間を提供するために企画されました。
立ち上げの背景
全国には約20万人の難病や重度の障がいを持つ子どもたちがいます。その中で生命を脅かす病気を抱えた子どもたち(LTC、Life Threatening Condition)には、約2万人が含まれています。これらの子どもたちは、治療や病気の影響から制限や我慢の多い暮らしを強いられることが多いのです。さらに、病気の子どもの周りにいる「きょうだい」たちも、特に家庭内での注意や関心が向きがちなことから、自分たちも不安や負担を抱えることになります。
このような状況を受け、北海道・横浜・愛知・TSURUMIからの4団体が共同で「きょうだいサマーキャンプ」を立ち上げました。今回参加したのは、小学校4年生から中学校3年生までの13名の「きょうだい」たちで、彼らが自分自身の時間を持ち、信頼できる仲間や大人と過ごせるようにとの願いが込められています。
キャンプの様子
1日目:出会いと期待(7月28日)
参加者が北海道に集まった日は、アイスブレイク活動でお互いを知ることから始まりました。初めて出会った仲間に対し、時に緊張感をもって会話を楽しみました。
2日目:自然との触れ合い(7月29日)
自然の中での活動により、参加者間の絆が生まれ始めました。クラフト作りやカヌー体験を通じて仲間と共に何かを成し遂げる喜びが感じられ、最後は温泉でくつろぎ、明日への準備をしました。
3日目:絆を深める(7月30日)
この日は、支笏湖でのカヌー体験や水遊び、夜にはキャンプファイヤーを囲んで思い出を語り合いました。互いに心の距離を縮める一日となりました。
4日目:新たな一歩(7月31日)
最後の日は、仲間との別れを惜しみつつも新たな一歩を踏み出す準備をしました。最後は支笏湖での朝ごはんを共にし、キャンプの片付けを手伝った後、参加者はそれぞれのまだ見ぬ未来に向けて別れました。
参加者の感想
参加した子どもたちは、最初の不安を超え、素晴らしい仲間たちと過ごすことで感謝の思いを伝えました。「みんなすごく明るく、楽しかった」「自然体験が最高の思い出」など、心温まる声が寄せられました。保護者の方からは、子どもが主役として大切に扱われた点や、他の信頼できる大人と過ごせたことが嬉しかったとの感想もありました。
主催者からの感謝
キャンプを開催するにあたり、数多くの企業や団体からの支援がありました。特に主管のNPO法人は、重い病気や障がいのある子どもたちに必要な支援を行うために、引き続き努力を続けていく所存です。皆様のご支持を今後ともよろしくお願い申し上げます。
本キャンプを通じて参加した子どもたちは、多くの思い出と共に心強い仲間を得ることができました。この経験は、彼らの人生において大きな意味を持つことでしょう。