膵がん治療の新手法
2026-01-13 14:13:23

新たな膵がん治療の手法「GlycoChat法」が免疫回避を解明

新たな膵がん治療の手法「GlycoChat法」が免疫回避を解明



産業技術総合研究所(産総研)と筑波大学の研究チームが、膵がんにおける免疫回避メカニズムの解明に向けた新たな技術「GlycoChat法」を開発しました。この新手法は、がん細胞と免疫細胞間の糖鎖-レクチン相互作用を網羅的に探索することを可能にします。

GlycoChat法の開発背景


近年、がん細胞の表面に存在する糖鎖が、免疫チェックポイントとして機能し、免疫系の攻撃を回避することが分かっています。特に、膵がん細胞は多様なレクチンと呼ばれるタンパク質との相互作用を通じて、免疫細胞の機能を抑制し、腫瘍を成長させることが示されています。この相互作用を詳細に調査することは、効果的な治療法の開発に欠かせない要素となっています。

GlycoChat法の特色


新たに開発された「GlycoChat法」は、糖鎖と内在性レクチンの相互作用を高度に解析する手法です。この方法を用いることで、膵がん患者の腫瘍組織から、特定のレクチンが免疫抑制に関与することが確認されました。研究チームは、マクロファージにおける内在性レクチンの特定を行い、それによって膵がん細胞との相互作用を解明しました。

研究成果の意義


糖鎖-レクチン相互作用の解析が進むことで、膵がん治療に向けての新たな阻害剤の開発に向けた基盤が整いつつあります。特に、難治性の膵がん細胞に特有の糖鎖パターンを利用した新しい治療法の可能性が見えてきました。今回の研究成果は、2026年に「Advanced Science」に掲載される予定です。

社会的背景と課題


がん細胞は、免疫チェックポイントを巧妙に利用して自己を守ります。既存の治療法ではいくつかのがんに対して効果がありますが、全ての患者に適応できるわけではありません。GlycoChat法を活用することで、既存の免疫チェックポイント阻害剤とは異なる新しい治療戦略が期待されます。

また、リソースの制約のため、膵がん細胞の糖鎖とレクチンの関係を全うに解析することは従来困難でした。GlycoChat法は、このプロセスを効率的に実行できる手法を提供します。

今後の展望


今後、CLEC10AやSIGLEC3を標的とする新しい免疫チェックポイント阻害剤の開発を推進します。この新手法を用いることで、患者毎に最適化された個別化医療の実現が可能となることでしょう。

特に膵がんは治療が難しいため、今後の研究が注目されています。この革新的な手法が新たな治療の道を開くことが期待されています。


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