女性のキャリア支援を目的とした「クロスメンタリング」の取り組みが進化
多くの企業が、女性のキャリア開発を支援するために立ち上げた「クロスメンタリング」プログラムが、第4期目を迎え、より広範囲に拡大しています。このプログラムは、企業の垣根を超えて、参加企業同士が連携し、女性社員が互いにメンター(指導者)となり、またメンティー(受講者)として経験を交換するという新たな形の支援を図っています。
「クロスメンタリング」とは?
「クロスメンタリング」は、参加企業同士が協力し、女性社員のキャリアを発展させるための取組です。メンターとメンティーを他社から選出することで、異なる背景や知識を持ったメンターがアドバイスを行います。これにより、参加者は新たなロールモデルや視点を得ることができ、より深い学びを体験することができます。
累計104名の参加者が、このプログラムを通じて自信を持ち、自己開示をすることで新しい成長のきっかけをつかみました。2023年度は当初3社から始まったこの取り組みが、2026年度には10社に拡大し、さらなる影響を与えることが期待されています。
実施背景と目的
政府は、2030年までに東証プライム上場企業の女性役員比率を30%に引き上げるという目標を掲げています。しかし、2025年の時点での比率は17.7%にとどまっており、企業活動の中での女性の活躍を強化する必要性が高まっています。経済産業省の調査によれば、リーダーシップを発揮する機会やロールモデルの不足や、管理職の理解不足が課題として指摘されています。このような状況を踏まえ、企業間での協力やお互いの経験から学び合うことが重要とされています。
メンターとメンティーの詳細
クロスメンタリングでは、各企業から選ばれた女性のメンターが、課長クラスの女性メンティーを支援します。メンターは部長以上のレベルで選定されており、実施スケジュールは2026年7月から翌年1月までの約7か月間です。この期間中には、1対1の対話や参加者同士の学びシェアリングの場、さらにはロールモデルによる講演も予定されています。
参加企業の声
参加企業関係者は、それぞれの視点からこの取り組みの意義を語っています。例えば、アデコの執行役員は「多様性を尊重しながら新しい価値を創造することが大切」と述べています。一方、イオンの人事担当者は「このプログラムを通じて得られる新しい視点が、個々の成長や組織の変革につながる」と期待を寄せています。
アルムナイ交流会の実施
さらに、今年6月にはプログラム終了後も参加者同士が持続的な関係を築けるよう、アルムナイ交流会が開催されました。これにより、過去の参加者が卒業後も互いに学び続ける機会が提供され、より強固なネットワーク形成が期待されています。
期待される影響と今後の展望
クロスメンタリングを通じて構築される女性同士のネットワークは、日本全体での女性リーダーの育成に寄与し、企業の枠を越えた交流が新たな価値を生む原動力となるでしょう。参加者が自らの経験や知識を深め、さらなるキャリア形成に挑戦していけることを願っています。今後も、女性のキャリア開発を支援する動きが広がることに期待が寄せられています。