横浜市消防局が救急車の資器材管理をデジタル化へ

最近、株式会社イーバイピーが横浜市都筑消防署と協力し、救急資器材管理ツールの実証実験を行いました。この取り組みは、護るべき命を支える消防・救急の現場で、より効率的で安全な活動を実現することを目指しています。

1. 背景と課題

法的に厳重に管理される救急資材は高価なものが多く、管理体制が求められます。現在は、現場到着後に目視で資器材の確認を行っていますが、置き忘れや確認ミスのリスクがあります。このような背景から、負担軽減を図るための管理ツールの導入が急務でした。

2. 実証実験の具体的内容

この実証実験では、救急車に備え付けたBluetoothタグやGPSタグを利用して、資器材の位置情報管理を行います。具体的には、以下の内容が検証されます：

- 各救急車に指定されたスマートフォンにアプリをインストール。
- 救急資器材にデバイスを取り付け、位置確認や紛失管理を行います。

このツールには、コクヨ社の「Hello! Family」のIoTデバイスが使用され、特に「はろたぐ」は現在地を把握するだけでなく音を鳴らす機能があり、居場所を特定しやすくするメリットがあります。また、4G通信を使って車両の位置をマップ上で表示する「はろここ」も活用されます。

3. ツールの機能

救急の現場での資器材管理をサポートするこのアプリでは、隊員がスマートフォンを通じて、資器材が置き忘れられていないかを確認できます。もしBluetoothの電波の届かない距離に資器材がある場合は、赤色で表示され、注意を促します。また、見当たらない場合には、アプリを使って資器材に音を鳴らし、場所を特定することも容易になります。全ての資器材が緑色で表示されれば、置き忘れの心配は解消されます。

さらに、このアプリは他の車両の位置確認も可能にし、効率的な救急活動を支援します。

4. 今後の展開

全国的に救急車の出動が増える中、圧迫される現場の状況を改善するためには、デジタル技術の積極的な活用が求められています。今後もこの実証実験を通じて得られた成果を元に、さらなるソリューションを提案し、救急活動の業務効率を高めることを目指していきます。また、株式会社イーバイピーは、デジタルソリューションの開発に注力し、消防・救急活動の安全性向上に貢献したいと考えています。