日本のコメ高騰、その裏にある真実
日本のコメ価格が高騰し続けている背景には、単なる需給バランスの崩れだけではなく、複雑な政策の歪みが影響しています。本記事では、ジャーナリストの山口亮子さんが明らかにしたその実態と、農水省の施策の問題点について詳しく考察していきます。
コメの価格高騰の背景
近年のインフレの影響もあり、物価全般が上昇する中、特に注目を浴びているのがコメの価格です。ここ数年、日本で「令和のコメ騒動」と称される現象が発生し、その結果、国民のコメに対する関心が高まっています。この騒動を受けて、農水相の小泉進次郎氏は「備蓄米」を用いて市場に出す荒業を試みました。しかし、その施策は行き詰まり、今もなおコメ価格は上昇を続けています。
農水省の失策とは?
山口さんは、自著『コメ壊滅』を通じて、農水省の施策の問題を強調しています。農業白書には「需要が供給を上回る」との予測があるにも関わらず、実施されたのは供給調整のための減反政策です。この政策が長らく続いたことが、需給のミスマッチを生んでいます。過去の失策のつけが、今の国民に負担となって返ってきているのです。
小泉農相の評価
小泉農相は危機の際に、備蓄米の放出を決断しましたが、この判断が果たして有効だったのかは議論の余地があります。彼の施策が実利をもたらす一時的な効果を発揮したかもしれませんが、構造的な問題への対策ではありませんでした。本来求められるのは、長期的視点に立った農政改革でなければならないのです。
今後の展望
山口さんは、今後もコメ価格の高騰は続く可能性が高いと言っています。制度の見直しが行われなければ、同様の問題は繰り返されると警鐘を鳴らしています。米国のように需要を的確に捉えた市場作りが求められ、日本独自の農業政策の強化が急務です。
読者へのメッセージ
コメは日本人の主食であり、農業政策は私たちの生活に直結します。山口亮子さんの議論を通じて、みなさんもコメ政策の現状を知り、未来を考えるきっかけにして欲しいと思います。
詳しくは新潮社のYouTubeチャンネル「イノベーション読書」で公開されているトークを是非ご覧ください。
動画リンク
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書籍情報
『コメ壊滅』著:山口亮子、ぜひ手に取ってみてください。