2024年の年末年始にみる旅行の傾向
年末年始を迎えるにあたり、株式会社インテージが15歳から79歳の男女5,000人を対象に行った「年末年始」に関する調査結果をお伝えします。今年の年末年始の旅行計画には例年とは異なるトレンドが見られ、特に海外旅行者数が前年の約2倍に達するといった大きな変化がありました。
国内旅行と海外旅行の比較
今年の年末年始の旅行予定については、国内旅行は前年と同水準を維持。日帰りや1泊以上の旅行も前年比で大きな変動はなかったものの、旅行予算はわずかに増加し、2024年の平均は46,401円となりました。一方で、特に注目すべきは海外旅行の増加です。夏休みには近場への旅行が増えたものの、年末年始には「ヨーロッパ」や「アメリカ」などの遠方への渡航が目立つ結果となりました。
調査によると、旅行先のトップ3は「台湾」(20.9%)、「アメリカ合衆国:ハワイ」(19.4%)、そして「韓国」(16.4%)となっており、特に海外旅行の傾向が強まっていることが分かります。この9連休の影響もあり、多くの人が長距離旅行を選んでいるようです。海外旅行の予算は平均453,159円であり、最近の物価高や円安を考慮しつつも出費を抑える工夫が見られるようです。
物価高と旅行に対する影響
従来の生活様式や価値観が変わりつつある中で、物価高や為替の影響をどのように考えているのかも注目すべきポイントです。全体の61.3%の人が“年末年始に関する費用全般”が影響を受けると回答しており、特に高齢層はその影響を強く感じていることが伺えます。生活者がどこで節約を意識しているかについての調査では、トップに「年賀状」(10.8%)が挙げられ、続いて「福袋・初売りなどの買い物」(6.4%)、そして「外食」(5.0%)が続いています。今年10月からの郵便料金の値上げが影響し、年賀状を送る数を減らす人が45.2%にも上りました。特に女性の40代以上ではその傾向が顕著でした。
おせち料理と伝統文化の意識
日本の伝統文化ともいえる「おせち料理」についても興味深い結果が見られました。年始におせち料理を食べたいと考える人は全体の4割強で、特に男性70代や女性60~70代ではその割合が高くなっています。他方で、若年層は興味を示さない傾向が見受けられますが、15-19歳の女性では47.1%が食べたいと答えているなど、意外な支持を得ていることも特徴的です。
結論
年末年始という特別な時期にあたり、生活者は例年の慣習を守りながらも新たな旅行のスタイルや文化を受け入れつつある様子が見えます。物価高の影響を受けつつも、楽しみながら休暇を過ごしたいという意欲が強く感じられる結果となったこの調査。是非この機会に自分自身の年末年始の計画を見直してみてはいかがでしょうか。
この調査は、インテージが2024年11月29日から12月2日まで実施したものであり、今後も興味深いデータを公開し続けます。