Japanticketが発表する飲食予約動向リサーチ
株式会社Japanticket(本社:東京都渋谷区)は、訪日外国人による飲食店の事前予約動向を調査する『インバウンド飲食事前予約リサーチ2024秋』を公開しました。このリサーチは、2023年12月から2024年7月にかけての「Japan ticket」の利用データを基にしています。
調査概要
このリサーチでは、台湾、香港、韓国、欧米豪、中国といった5つの国・地域からの訪日外国人による事前予約の傾向を分析。調査結果は、事前予約のリードタイム、キャンセル率、平均顧客単価に分けて示されています。
1. 事前予約のリードタイム
事前予約のリードタイムに関して、特に台湾と香港が長い傾向を示しています。具体的には、台湾が平均23.5日、香港が16.38日となっており、韓国や欧米豪、中国はそれぞれ短めの傾向にあります。これは、台湾や香港からの訪日客が、旅行計画を立てる際に余裕を持って予約するという文化的背景を示唆しています。
2. キャンセル率の分析
キャンセル率については、韓国が39.46%と最も高くなっています。次いで台湾と香港はそれぞれ25.73%と22.70%、中国が22.50%、欧米豪が8.36%となりました。この結果から、キャンセルの傾向は国ごとに異なり、特に韓国では短いリードタイムでも高いキャンセル率が見られました。これは、韓国で普及している予約システムの影響を反映していると考えられます。
3. 顧客単価の上昇
平均顧客単価は、2023年12月から2024年7月の8ヶ月間で約5,400円から約7,000円と、約1.3倍に増加しました。このトレンドは、全ての国・地域で共通して見られます。また、中国からの訪日客の消費額が他国に比べて高くなる傾向も確認でき、訪日外国人消費における日本の魅力を裏付けるものになっています。
経済的背景
円安や国内インフレの影響も考慮され、訪日外国人の消費が増えている背景には日本の観光に対する魅力があると指摘されています。日本人の外食に対する平均単価は2023年度において2,828円であり、訪日外国人が日本の飲食サービスに対して支出する金額が高いことが浮き彫りになっています。
まとめ
訪日外国人による飲食事前予約の動向は、国や地域ごとに異なる文化や価値観を反映しています。特に韓国の高いキャンセル率は、地理的な近さや独自の予約システムが影響していると考えられます。今後、Japanticketでは訪日外国人の消費額を増加させるための付加価値高い商品やサービスの開発に注力していく方針です。
今後の展望
Japanticketは今後もデータ分析を通じてインバウンド市場の動向を探求し、観光事業者の支援を行っていきます。訪日外国人消費額の目標達成に向け、高い付加価値を提供できるよう努力し続けるでしょう。