老朽化したごみ処理施設の延命化、CO₂排出削減にも貢献
株式会社タクマは、東京二十三区清掃一部事務組合から、新江東清掃工場の基幹的設備改良工事を受注しました。この工事は、国内最大級のごみ処理施設である新江東清掃工場の老朽化した設備を更新し、施設の長寿命化とCO₂排出量の削減を目的としています。
社会的背景と本基幹改良工事の概要
日本のごみ処理施設の約8割が稼働開始から15年以上経過しており、老朽化が深刻化しています。環境省は、施設のライフサイクルコスト低減を図るため、老朽化した設備を更新・改良する「基幹改良工事」を推奨しています。
新江東清掃工場は1998年9月に竣工し、稼働から25年以上が経過しています。今回の基幹改良工事では、焼却炉や集じん設備などの部分更新が行われ、約10年間の安定稼働を目指します。また、蒸気タービンの部分更新による発電効率の向上や、施設内の電力使用量抑制により、CO₂排出量を現状比で6%以上削減できる見込みです。
タクマの取り組み
タクマは、国内外で約370件のごみ処理施設建設実績と多数の運営実績を持ち、高度な熱利用技術や省エネ技術を有しています。今回の受注は、同社の技術力と実績が評価された結果と言えるでしょう。
同社は今後も、プラントの新設や基幹改良工事、地域に寄り添った施設運営を通じて、安心・安全なごみ処理に貢献するとともに、ESG課題である気候変動対策への貢献、資源・環境保全を図り、持続可能な社会の形成に取り組んでいくとしています。
新江東清掃工場の概要
処理能力:1,800t/日(600t/日×3炉)
処理方式:ストーカ式
建設場所:東京都江東区夢の島三丁目1番1号
本基幹改良工事の詳細
工事名:新江東清掃工場延命化に伴うプラント設備更新工事
契約金額:250億円(消費税抜き)
契約工期:2024年6月~2029年1月
今後の展望
今回の基幹改良工事は、老朽化したごみ処理施設の延命化とCO₂排出削減という社会的な課題解決に大きく貢献すると期待されています。タクマは、今後も革新的な技術と豊富な経験を生かし、持続可能な社会の実現に向けて積極的に貢献していくでしょう。