風力発電の新展開
2021-08-04 10:14:33
神戸大学発ベンチャーが風力発電事業の新たな展開を実現
神戸大学発の新ベンチャー、風力発電事業での挑戦
2020年11月に設立された神戸大学から誕生したレラテック株式会社は、最近、クリマテック株式会社と誠電社との技術提携を発表しました。この提携は、今後需要が高まる風力発電事業のための風況調査を目的とし、各社の強みを活かして高品質かつ安定的な観測サービスの提供を実現することを目指しています。
風況観測の重要性
近年、風力発電の大型化が進む中、風況観測へのニーズも増大しています。特に、山間部や洋上といった無電源地域での観測が求められ、鉛直ドップラーライダーを活用した高精度な観測が期待されています。今回の提携により、各社はそれぞれ専門分野に特化したサービスを提供することになります。
1. レラテック株式会社 キーワードは「観測」。同社は、風況観測に関するコンサルティングから観測計画の設計、データ解析までを一貫して提供します。
2. クリマテック株式会社 突き詰めるのは「気象観測」。風況を含む気象観測の調達、設計、実施を担当し、必要な電源や通信システムも提供します。
3. 誠電社 役割は「土木・電気工事」。主に観測塔やドップラーライダーの設置に関わる工事やメンテナンスを実施し、現場管理も一手に引き受けます。
国内風力発電市場の展望
近年、国内の洋上風力発電市場は急成長が予測されており、10年後には460倍に達するとの試算もあります。こうした市場環境の中で、風況観測の重要性はさらに増していくでしょう。この技術提携は、風況観測における知見を蓄積した企業間の協力を通じて、観測サービスをより充実させる狙いがあります。
レラテック株式会社の特徴
レラテックは、神戸大学の海事科学研究科に所属する大澤教授の指導の下、「気象×IT」をテーマに、風力発電の正しい導入に向けた研究を進めています。特に洋上風況に特化した観測、シミュレーション、解析を行い、風況観測に関する広範なサポートを提供しています。
また、提供する風況シミュレーションは、メソ気象モデルWRFを用いた高精度なものとなっており、実務経験や研究実績に裏打ちされています。このような技術力を持つレラテックならではの体制により、風力発電の導入はよりスムーズに行えるでしょう。
まとめ
風力発電事業における風況調査の重要性が高まる中、レラテック株式会社は、業界内での協力を通じて高品質なサービスを実現しようとしています。これにより、日本の再生可能エネルギー市場がさらに発展することに期待が寄せられています。今後、風況観測の技術革新がどのような成果を生むのか注目が集まります。
会社情報
- 会社名
-
レラテック株式会社
- 住所
- 兵庫県神戸市東灘区深江南町5-1-1
- 電話番号
-
03-5829-4967