千葉工業大学とDOU、国内初のAI大学講師サービスを発表

国内初の「AI大学講師」が実現

千葉工業大学と株式会社DOU（東京）の共同開発により、日本初の「AI大学講師」が誕生しました。この革新的なサービスは、AIの力を借りて、学生一人ひとりに最適化された学びのサポートを提供することを目指しています。従来の教育実践では実現が難しかった「思考プロセスの可視化」と「個別対応の対話型指導」を実現することが今までの教育の常識を覆します。

AI大学講師とは？

AI大学講師は、DOUが提供する「キャリアパスポート」と大規模言語モデルChatGPTを組み合わせて、個別にカスタマイズされた教育環境を提供します。これにより、学生は自分の学習履歴に基づいた指導を受けることができ、教育機関が発行した検証可能なデータをもとに、質の高い情報を常に受け取ることができるのです。

このAI講師は、学生とのコミュニケーションを通じて思考能力を磨くことを目的としており、「なぜそう考えたのか？」といった問いかけを通じ、自分の意見を整理する手助けを行います。このプロセスにより、学生は自分の考えを深める機会を得ています。

信頼性を担保するVC技術

また、本サービスのもう一つの大きな特徴は、学習成果を「Verifiable Credential（VC）」というデジタル証明書として記録・発行することです。このVCによって、学生は自分の学びを客観的証明として持つことが可能になります。特に、AIが自動生成する情報の信頼性を高めるため、教育機関が認証したデータのみを利用する仕組みが導入されています。

教育効果の実証実験

千葉工業大学では、AI大学講師の実証実験が「web3・AI概論」の講座で行われ、学習内容の理解度や定着率、批判的思考力の向上など多角的に教育効果を検証しています。特に、学生がAIとの対話を通じて思考を深めることが期待されています。

実験は7月まで続き、得られたデータを基に本サービスは改良される予定です。これは全国の大学への展開を目指すための重要なステップとなります。

学生たちの声

実際にこの講座を受講している学生からは、AI大学講師の存在が自分の考えを深め、自己表現の手助けになるという声が上がっています。「自分の考えを整理して、もっと深く掘り下げる力が育った」との感想が多く聞かれます。

AI大学講師は、学生の思考過程を理解しつつ、個別にサポートする存在で、その効果が科学的に証明されることで、日本の高等教育に新たな価値を提供することが期待されています。

導入の利点

このAI大学講師の導入により、教育現場には多くの利点がもたらされます。まず、従来の大量授業では難しかった個別最適化が可能になり、さらに対話を通じての学びは批判的思考力や多角的な視野の獲得につながると予想されます。また、留学生へのサポートも強化されることから、国際化にも貢献できるでしょう。

千葉工業大学は、今後もAI大学講師を基にした新しい教育モデルを構築し、教育界の進化を促していく計画です。本プロジェクトがもたらす教育施設としての新たなビジョンは、多くの教育機関に影響を与えることでしょう。