大日本印刷とJCCLが脱炭素社会を目指す協業を開始
2023年、大日本印刷株式会社(DNP)は九州大学発のスタートアップである株式会社JCCLと手を組み、CO₂分離回収技術を活用する協業をスタートします。この協業は、2025年10月より実施される予定で、カーボンニュートラル社会の実現を目指した事業開発に向けた重要な第一歩です。
何が背景にあるのか?
近年、温暖化や環境問題が深刻化する中、日本政府は2050年のカーボンニュートラルの実現を目指して「GX2040ビジョン」に基づく革新的な脱炭素技術の開発を進めています。この方針には、排気ガスや大気中に存在するCO₂を効率的に回収し、有効利用する技術が不要不可欠です。
DNPは2020年に策定した「DNPグループ環境ビジョン2050」に基づき、自社の温室効果ガス排出量を実質ゼロにするための取り組みを加速しています。具体的には、省エネルギーの強化や再生可能エネルギーの導入を通じて、環境に配慮した事業運営を推進しています。
JCCLの技術革新
一方、JCCLはCO₂分離回収技術として、固体吸収法と膜分離法の両方を強みとしており、国内外でのプロジェクトに積極的に取り組んでいます。これらの技術を用い、DNPと連携することで、より高効率なCO₂の回収・分離を進め、温暖化対策に貢献する狙いです。
主な取り組み内容
1. GHG削減の加速
DNPとJCCLは、CO₂分離回収技術を用いて取引先工場のGHG排出量を削減するための実証実験を行います。2030年度を目途に、具体的な装置の設置を進める計画であり、この取り組みから得られたノウハウは新たなビジネスへの展開も見込まれています。
2. 技術革新の追求
JCCLの強みを活かし、DNPの量産技術と組み合わせることで、CO₂分離回収技術のさらなる革新を目指します。具体的には、新たな設備やプロセスを開発し、商業化に向けたステップを踏む方針です。
3. CO₂分析サービスの提供
DNP科学分析センターはJCCLから提供される固体吸収法を活用した装置を導入します。この分析により、CO₂の吸収剤性能や回収プロセスの評価サービスを2025年10月から提供開始する予定です。既存のサービスに新たな分析を加えることで、様々な顧客ニーズに応えていく考えです。
今後の展望
DNPとJCCLは、協業を通じて得られた知見を応用し、温暖化対策に苦しむ企業に向けた新規事業の展開も視野に入れています。これにより、脱炭素社会の実現に寄与する際立った存在となることを目指します。
このパートナーシップが実現する未来より良い社会に向けての取り組みを期待したいです。