手帖白書2025:災害対策から推し活まで、手帳が秘める可能性
株式会社高橋書店が発表した「手帳白書2025」は、全国の10~60代の1,000人を対象に、手帳に関する意識調査を実施した結果をまとめたものです。本調査では、近年増加する自然災害への備え、趣味やライフスタイルにおける手帳の活用、そして仕事におけるスケジュール管理など、現代社会における手帳の多様な役割が浮き彫りになりました。
災害時の備え:手帳がデジタルツールに勝る理由
自然災害が頻発する日本において、手帳での備えの記録が注目されています。調査結果によると、非常時の備えを記録している人のうち、スマートフォンに次いで多くの人が手帳に情報を残していることがわかりました。
手帳が選ばれる理由として、「停電やバッテリー切れを気にしなくてよい」「データが消える心配がない」といった点が挙げられています。また、災害時の記録は、避難所での情報収集や後々の振り返りに役立ちます。危機管理アドバイザーの国崎信江氏は、「コツコツ防災」として、毎月一つずつ転倒防止対策を手帳に書き込み、実行していくことを推奨しています。
推し活と手帳:記録が満足度を高める
近年、活発化する「推し活」においても、手帳が重要な役割を担っていることが明らかになりました。調査では、約6割の人が「推し活」を行っており、そのうち44.6%が手帳や日記などの紙媒体に記録を残していることが判明しました。
手帳ユーザーは、推し活を記録することで活動への楽しみが増加し、満足度を高めている傾向が見られます。特に10代では、81.2%が手帳で記録することで楽しみが増えたと回答しています。手帳プランナーのmiyu氏は、「推し活は意外と忙しい!からこそ、手帳を使って有効的に楽しむ」とコメントしています。
1人時間と目標達成:手帳がもたらす自己成長
デジタルツールが普及する一方で、自分と向き合うための1人時間を大切にする人が増えています。特に10代では、60.5%が1人時間の増加を実感しています。調査によると、手帳ユーザーの74.6%が目標達成感を感じており、77.5%が目標達成意欲を高めていることがわかりました。
手帳は、自分と向き合い、目標を達成するためのツールとして、現代社会においてますます重要性を増しています。
仕事における手帳の活用:アナログとデジタルの融合
デジタルツールが主流となる現代においても、仕事のスケジュール管理においては、依然として手帳が重要な役割を担っています。調査では、手帳ユーザーの73.3%が、スマートフォンアプリやパソコンツールなどのデジタルツールと併用していることがわかりました。
手帳とデジタルツールの併用は、それぞれの特性を活かした効率的なスケジュール管理を実現するために有効な手段です。仕事で手帳を活用する主な用途としては、「仕事のToDoリスト」「面談時のメモ」などが挙げられ、仕事の効率化や円滑なコミュニケーションに役立っています。
まとめ
「手帳白書2025」は、災害対策から推し活、目標達成、仕事まで、現代社会における手帳の多様な活用方法を示しています。デジタルツールが進化する一方で、手帳が持つアナログならではの利便性や魅力が再認識されており、これからも手帳は人々の生活に欠かせない存在であり続けるでしょう。