テラデータとLiNKXがタッグ、金融業界のAIモダナイゼーション推進へ

テラデータとLiNKXが協業し、AIデータ基盤の進化を推進

2025年5月28日、東京都港区に本社を構える日本テラデータ株式会社は、金融スタートアップLiNKXとパートナーシップを締結したことを発表しました。この提携により、両社はAI時代に求められるデータ基盤のモダナイゼーションを実現することを目指します。

AIに基づく経営の実現を支える技術

近年、多くの先進企業がデータとAIを戦略的に活用し、データ基盤をクラウド環境へ移行しています。一方で、そのための運用基盤がサイロ化する状況が進行中であり、多くの企業では依然として古いオンプレミス環境を維持しています。これに対処するため、データの統合・整理を行い、クラウド技術を駆使した最適なAIデータ基盤の構築が急務とされています。

今回の協業において、TeradataはそのハイブリッドクラウドAIデータ統合基盤「Teradata Vantage」を提供。LiNKXはその強力なクラウドネイティブ技術を活かし、既存のレガシーシステムからのデータも含めて論理的に統合します。これにより、企業の保有データの質が向上し、より価値のあるモデル開発と精緻な推論が可能になるのです。

「Teradata Vantage」の魅力

Teradata Vantageは、オンプレミスでもクラウドでも、企業が保有するデータを効率的に運用可能な非可逆的データ統合インフラを持っています。他の製品と比べて高いコストパフォーマンスを実現し、大規模なデータ運用を可能にします。さらに、Bring Your Own Model（BYOM）機能により、全社で活用するAIモデルをTeradata Vantage内で直接実行できます。

LiNKXの技術力と実績

LiNKXは、クラウドネイティブの技術に特化したスタートアップで、特に金融機関向けのミッション・クリティカル・システムのモダナイゼーションにおいて豊富な実績を持つ企業です。国内初の世界トップレベルのセキュリティ規格「FAPI」に準拠したBaaSプラットフォームの開発経験もあり、高度なセキュリティを求められる金融サービス分野でのノウハウを生かして、Teradata Vantageの導入を支援します。

企業の声

LiNKXの代表取締役社長であるオサムニア・モハメッド氏は、「LiNKXでは、AIの可能性を最大限引き出すためには現代的なデータ基盤が不可欠であると確信しています。Teradataとの連携により、顧客のデジタルトランスフォーメーションを加速させることができる」と語ります。

一方、テラデータの大澤毅社長も「日本企業のAIドリブン経営実現には、データ基盤のモダナイゼーションが必要です。LiNKXとの提携によって、企業のシステムを高度化し、より高品質なデータの供給が可能になると信じています」と述べています。