株式会社シードと多様性の推進
コンタクトレンズの製造販売を行う株式会社シード(東京都文京区)は、2021年に制定した「ダイバーシティ基本理念」に基づき、社会の多様なニーズに応える取り組みを進めています。特に2024年からは、LGBTQ支援を強化するための新たな基本理念を定め、その実施に向けた具体的な制度を導入することが発表されました。
ダイバーシティ&インクルージョンの強化
シードは、年齢や性別、国籍に関わらず、多様なバックグラウンドを持つ社員が活躍しています。2024年3月末の時点では、全社員の半分以上が女性であり、外国籍社員も10%を超えているという結果が示す通り、性別のバランスも取れています。企業は、個々の社員がその特性を活かし、自分らしく働ける環境を整備しています。
その一環として、シードは鴻巣研究所近くに「ふくろうの森」という保育・児童施設を設立しました。これにより、育児休業制度や短時間勤務制度を通じ、社員が家庭と仕事の両立をしやすくしています。また、ダイバーシティ推進の一環として、2024年1月には人権方針の策定を行い、より働きやすい職場を目指すべく努力してきました。
新しいLGBTQ支援制度
新しく策定されたDE&I基本理念では、性別や性的指向に基づく差別を徹底的に排除し、一人一人の成果や貢献が正当に評価される環境を目指しています。特にLGBTQに関しては、自社内での理解を深め、支援制度を正式に導入することが決まりました。具体的な取り組みとしては、以下の制度が設けられます。
- - パートナーシップ制度祝金: LGBTQのパートナーシップ証明書を持つ社員に対し、結婚休暇や祝金を支給。
- - 外部相談窓口設置: 匿名で相談できる窓口の設置により、社員が安心して自分の思いを語れる環境を提供。
- - 理解促進研修: 年に1回外部講師を招いての研修を実施し、全社員に向けたLGBTQに関する教育を行います。
このような取り組みを通じて、シードは社員一人ひとりの仕事に対するモチベーション向上を図り、多様性を尊重する企業文化の醸成を目指します。
シードのこれまでの歩み
シードはダイバーシティ推進のため、過去にも多くの施策を実施してきました。特に、2011年に新入社員向けのCSR研修を始め、視覚障がい者の支援活動にも取り組んでいます。また、在宅勤務制度やフレックスタイム制度の導入、女性の執行役員の登用など、性別に関係なく活躍できる土壌を築いてきました。
さらに、2023年には育児休業復帰率が100%を続けるなど、驚異的な実績を残しています。2024年6月には、多様性に配慮したトイレを本社ビルに設置し、社会のニーズに応え続ける姿勢を強調しています。
結論
ダイバーシティが求められる時代において、シードの取り組みは他の企業にとっても模範となるものです。多様性を尊重し、全ての社員がその可能性を最大限に発揮できる環境を整えることが、組織全体の成長につながります。今後もシードの進展が期待されます。