奈良市のAI活用推進課の取り組み
奈良市では、AI技術の急速な進化を受けて、令和7年4月1日に「AI活用推進課」が設置されました。設立から1年を迎えた現在、この課は業務の効率化と市民サービスの充実を図るために、さまざまな取り組みを行っています。この1年間の具体的な実績と今後の展望について、詳しく見ていきましょう。
1. AI活用の理由
人口減少や市民ニーズの多様化、さらにはAI技術の飛躍的な進化に対応するため、奈良市はテクノロジーの力を活用し、地域の課題解決を試みています。今、このタイミングでAIの活用が特に重要とされる理由は、以下のように整理できます。
- - 働き手不足: 人口減により、業務を支える人材が不足しています。
- - 市民ニーズの多様化: 市民の期待や要望が多様化しているため、行政サービスの質を向上させる必要があります。
- - 技術の進化: AI技術は急速に進化しており、それを活用することで業務を効率化できます。
これらの背景から、奈良市ではAI技術を導入し、業務の効率化と市民サービス向上を進めています。
2. 令和7年度の主な取り組み
AI活用推進課は、全庁的なAI利用を促進するために、様々な施策を実施しました。具体的には、以下のような業務が挙げられます。
- - 全職員を対象としたアンケート: 各課での業務課題を抽出するために、AIに関する意見を集めました。
- - ガイドラインの策定: 生成AIの活用ガイドラインを改訂し、安全で適切な利用環境を整備しました。
- - 業務効率化の実績: 生成AIサービスの導入により、令和7年度の下半期で約17,200時間の業務時間削減を達成しました。
このように、AIを活用することで業務の効率化を実現し、市民サービスに対する充実した対応を可能にしています。
3. AIと市民サービスの向上
AI活用推進課は、生成AIを使った新たな施策をいくつも実施しています。
- - 24時間対応のAIチャットボットの導入: 令和7年8月から開始されたこの取り組みは、年間22,000人が利用し、約46,000件の問い合わせに対応しました。
- - 次世代クラウド電話「Zoom Phone」の導入: 全ての電話機を統合し、業務効率化を図ると同時に、大幅なコスト削減も実現しました。
これらの施策によって、市民がより利便性の高いサービスを受けられるようになっています。
4. 次世代型「AI×相談」の取り組み
さらに進化を遂げるAIの活用として、ラインを用いた「傾聴型AI」も試験的に導入されています。
- - おやこよりそいチャット奈良: 子育て世代向けに、悩み事の相談を受け付けるサービスです。
- - シニアよりそいAI「AIちゃん」: シニア層への相談窓口としても機能し、心のハードルを下げる支援を目指しています。
5. 新たなインフラ構築と将来展望
また、個人情報を安全に扱うためのインフラの構築も急ピッチで進行中です。今後は、様々な業務で生成AIを活用できる環境を整備し、業務の効率化はもちろんのこと、行政サービスの質の向上を図ることが期待されています。
奈良市は、AIを駆使することによって市役所の業務を根本的に変えていく可能性を秘めています。ルーティンワークはAIに任せ、職員は現場での対応に集中できる環境を実現し、市民への温かい支援やサービスの質を最大限に引き上げることを目指しています。未来の奈良市役所は、AIの力を借りて、より良い市民サービスを展開することが期待されています。
本件に関するお問い合わせ先:
奈良市 総務部 AI・行革推進課
TEL:0742-93-3425