TDCソフトと函館高専が拓くUXデザイン教育
TDCソフト株式会社は、函館工業高等専門学校(以下、函館高専)で行われるUXデザイン教育において、同社が開発したUXデザインスターターキットを活用し、教育支援を行っています。これは2024年度で3年目となり、学生たちがデザイン思考を学び、実践に生かす貴重な機会となっています。
授業内容の概要
この授業は、前期には人間の認知特性や記憶の仕組み、使いやすいインターフェースのデザイン事例について座学を行い、後期にはUXデザインスターターキットを用いる実践的な演習が行われます。学生たちは、学校生活の中で発見した課題をテーマに、設計からインタビュー、評価、デザインまでのUXデザインの一連のプロセスを体験することができます。
ユーザー目線の課題解決
UXデザインスターターキットは、小学生から大学生まで幅広く活用できるデザイン思考のワークシート集です。このキットはテーマや達成したい目標に応じてワークシートを自由に組み合わせることができ、デザイン未経験者でも簡単にユーザー目線で課題解決を行うことが期待されています。
函館高専における授業は、これまでの内容を基に毎年改善が行われ、2024年度には新たなアウトプットチェックシートとユーザーインタビューのワークショップが追加されました。これにより、学生たちがユーザーの潜在的なニーズを的確に把握し、ユーザー視点に立った解決法を見出すことができるとされています。
教員からの評価
函館高専の生産システム工学科小山慎哉教授は次のように述べています。「このUXデザインスターターキットは学生がユーザー像を明確にし、潜在的なニーズを引き出すためのインタビュー手法を磨くのに役立っています。特に言語化が難しいニーズを明確にすることは非常に重要な学びとなります」とのことです。また、教員にとっても授業の準備や進行がスムーズになることで、負担軽減が期待できるとしています。
TDCソフトのビジョン
TDCソフトは、これからもUXデザインスターターキットを通じて函館高専における教育を支援し続けます。同社のCX&UXデザイン推進部は、「すべての人にとってデザインを次のあたりまえに」というミッションを掲げており、今回のリリースはその実現に向けた一環です。
同社は、幅広い学生層を対象に、デザイン思考を実践する機会を提供しており、今後の展開に期待が寄せられています。
函館高専の取り組み
函館高専は1962年に設立され、社会の課題を発見し解決する力を持ったグローバルエンジニアを育成するために、実践的な専門技術教育の充実を図っています。国際交流やSTEAM教育も取り入れ、地域社会との連携を強化しております。
TDCソフトと函館高専の協力により、学生たちはより良い未来を見据えた学びを深めていくことでしょう。
参考リンク