渋谷区の中小規模オフィス市場が大きな変化
2026年8月、株式会社ボルテックスが発表した「都心5区 中小規模オフィス市況レポート」によると、渋谷区を含む東京都心5区の中小規模オフィス市場において、特に大きな変化が見られました。最新のレポートでは、募集在庫の減少が顕著であり、渋谷区ではなんと1年で18.7%の減少が記録されました。
空室率の低下と募集在庫の減少
各区での空室率と募集在庫の動向が注目されています。全5区で空き面積が減っており、これは企業の需要が依然として強いことを示唆しています。空室率は、募集面積を貸付総面積で割った比率であり、新宿区では2.00%と最も低い数値を示しています。次いで、渋谷区と中央区が同率の2.24%、港区が2.34%、千代田区が2.37%となっており、すべてで昨年より低下傾向にあります。これは、借りられるオフィスの選択肢が減る中での需要の強さを如実に示しています。
募集賃料の上昇とその背後にある要因
続いて、募集中の区画における平均坪単価も上昇しています。2026年7月の時点で、渋谷区の平均坪単価は3.28万円となっており、これは全5区の中でも最も高い数字です。興味深いのは、この数値の上昇が単なる値上げによるものではなく、募集区画の入れ替えによるものである点です。具体的には、低価格帯の区画が成約し、その後により高い区画が新たに募集されることで、平均が押し上げられていると考えられます。
特に、渋谷区では新規に募集される区画の価格が、退去した区画よりも約18%高いことが観察されています。このように、募集条件における顔ぶれの変化が、全体のマーケットに影響を与えている様子がうかがえます。
具体的な数値に注目
レポートでは、各区ごとの具体的な数値も紹介されています。渋谷区を例に取ると、新規募集区画の賃料が平均して+4.0%の上昇を示しており、約3割の区画で実際に賃料の上昇が見られます。これは全体の賃料水準を押し上げる要因となっています。これらのデータは、需要と供給のバランスを考える上で非常に重要な指標です。
まとめ
全体として、都心5区の中小規模オフィス市場は、募集在庫の減少と空室率の低下に加え、賃料の上昇が見られるという状況にあります。特に渋谷区での動向は、市場の動きが他のエリアにも影響を与える可能性があるため、注視する必要があります。
このレポートは、オフィス移転や拡張を検討している企業にとって、貴重な情報源となるでしょう。今後の市場の動きに対する理解を深め、適切な意思決定を行うための手助けが期待されます。