不二製油が発表した新プロジェクト「大豆ルネサンス」と革新技術「USS製法」

不二製油の新たな取り組み「大豆ルネサンス」

不二製油株式会社は、2012年10月2日に行われた発表会で大豆事業の中長期戦略「大豆ルネサンス」と新技術「USS製法」について紹介しました。この取り組みは、大豆の可能性を最大限に引き出し、健康と環境の観点から人々に貢献することを目指しています。

大豆の価値と可能性

発表会は、同社代表取締役社長の海老原善隆氏の挨拶で始まりました。彼は、「今後は大豆の力で世界を変えていく」と力強く宣言しました。大豆の重要性が高まる中、専務取締役の清水洋史氏が「大豆ルネサンス」の理念について詳しく説明しました。

清水氏は、「大豆は私たちにとっての『大いなる豆』です。この地球がさまざまな危機に直面している現在、大豆にはこれまで以上に注目が集まっています」と述べ、新戦略の趣旨を明確にしました。大豆の原点に立ち戻り、その新たな価値を創造することが、このビジョンの核心です。

USS製法の革新

新技術である「USS（Ultra Soy Separation）製法」は、大豆の特性を最大限に生かす独自の分離分画技術です。清水氏は「この技術により、低脂肪豆乳と豆乳クリームを世界で初めて大豆から生成することに成功しました。私たちは2013年春の製品化を目指します」との具体的な展望も示しました。

この技術の導入により、大豆から作られる製品は一段と進化し、健康志向の消費者にも支持される可能性があります。

試食会の様子

発表会には、USS技術を活用した低脂肪豆乳や豆乳クリームを用いたデザートや惣菜が並べられ、参加者たちは大豆の新しい美味しさを体験しました。特に、抹茶ロールケーキでは豆乳クリームを使用したことで、抹茶の風味が際立つ仕上がりとなっていました。このような革新的なレシピは、さらに広がりを見せることでしょう。

清水氏が紹介したもう一つのレシピである豆腐バーグを使用したカツバーガーは、若者の定番であるハンバーガーに新しい魅力を加えるものでした。「大豆素材を使うことで、幅広い世代に受け入れられるハンバーガーになります」と述べ、大豆の持つ可能性を強調しました。