大阪市の募集家賃ランキング2025年版：全24区を比較調査

大阪市の募集家賃ランキング2025年版

不動産情報サービスを展開するアットホーム株式会社は、大阪市24区における2025年9月の募集家賃を、2023年同月と比較した調査結果を発表しました。この調査は、アットホームラボ株式会社に委託して行なわれました。大都市である大阪市では、国際万博に伴うIR建設や新線「なにわ筋線」の開通、さらには駅周辺の再開発が進行中であり、これらの要素が賃貸市場に与える影響についても注目されています。

家賃の全体的な傾向

調査によると、大阪市では住宅需要が堅調であり、全体的に家賃が上昇しています。特にシングル向きのマンションは、全ての区で家賃が上がりました。上昇率が最も高かったのは港区で、実に19.9%もの上昇を記録しています。これは大正区と共に万博会場周辺の需要が増加したことが要因とされています。ファミリー向きのマンションでは、東淀川区が28.7%の上昇率を示し、新大阪駅周辺に新築マンションが供給されたことが背景にあります。都心部近隣のエリアでも家賃の上昇が顕著です。

各区の家賃データ

シングル向きマンションの家賃

- 大阪市の中心部である中央区や西区では、平均的な家賃は7万円台後半となっています。家賃水準が高いのはやはり都心部で、特に港区や大正区では家賃上昇が目立っています。
- シングル向きマンションの上昇率が高かったのは、港区や大正区、西淀川区、そして東成区などです。港区の弁天町駅周辺の再開発が影響を与え、家賃が上昇しています。また、大正区と西淀川区では万博関連のスタッフや観光関連人材の増加による需要が、家賃推進の要因となっています。

ファミリー向きマンションの家賃

- ファミリー向きのマンションでも、中央区、北区、西区、浪速区などが上位に位置しており、これらの区はシングル向きでも同じ顔ぶれです。ファミリー向きの家賃が上昇した地域では、主に新築マンションの供給や外国人居住者の割合の増加が影響しています。
- 特に、東淀川区、都島区、北区などの北部エリアではファミリー向けの家賃が目立ち、浪速区は外国人居住者が多く、民泊需要も旺盛です。

今後の展望

大阪・関西万博は終了しましたが、IRや新線の開業を控え、地元の仲介業者からは今後も賃貸需要が活性化するとの期待が寄せられています。これにより、大阪市内の賃貸市場はますます注目される地域となるでしょう。

調査のデータ

この調査は、アットホームの不動産情報サイトに登録された居住用賃貸マンションのデータを基に行われ、2023年9月と2025年9月の情報を比較しています。家賃は、入居者が1ヶ月に支払う賃料と管理費・共益費等を含めたものです。また、上昇率は小数点第2位を四捨五入して計算されています。

このデータから読み取れるのは、大阪市の賃貸市場が今後も強い需要を維持し、さらなる発展が期待されるということです。