KLAがeSL10を発表
2020-07-21 14:00:25
KLAが新たに登場したeSL10電子ビームシステムで欠陥検査を革新
KLAの新たな電子ビーム欠陥検査システムeSL10の登場
KLA Corporationが発表した革新的な電子ビーム欠陥検査システム、eSL10は、半導体業界における品質管理の新しいスタンダードを打ち立てるものです。この新システムは、最先端ロジックデバイス、DRAMデバイス、さらには3D NANDデバイスにおける重大な欠陥を高精度に検出することを目的としています。
電子ビーム部門のゼネラルマネージャーであるAmir Azordegan氏は、「eSL10は単一の高電流密度電子ビームを使用しており、電子ビーム検査の能力を新たな次元に引き上げた。」と語ります。従来の検査システムは、感度または速度のどちらか一方に特化しているため、実際に適用できる範囲が大幅に制限されていました。しかし、KLAのエンジニアリングチームは、従来にはない斬新なアプローチを採用し、これまで解決できなかった欠陥検出の問題に立ち向かいます。
革新的な技術の導入
eSL10システムは、重大な欠陥の検出におけるギャップを埋めるために、いくつかの先進的技術を搭載しています。独自の電子光学設計によって、業界で最も広範囲な動作範囲が提供されます。この設計は、多様なプロセスとデバイスタイプの欠陥を効果的に検出することを可能にします。
さらに、Yellowstone™スキャニングモードは、高解像度を維持しつつ、高速な動作を支援し、効率的に疑わしいホットスポットの調査を行います。システムは、1回のスキャンにより100億ピクセルの情報を活用し、広範囲にわたる欠陥検出を実現します。
また、Simul-6™センサーテクノロジーは、1回のスキャンで表面の情報やトポグラフィー、材料のコントラスト、深部のトレンチ情報を網羅的に収集。これにより、構造的に複雑なデバイス内でのさまざまな欠陥を迅速かつ正確に特定することが可能となります。
AIとの融合
eSL10には、先進的な人工知能(AI)システムも組み込まれており、ICメーカーが抱える進化する検査要件にスムーズに適応します。ディープラーニングアルゴリズムを駆使し、デバイス性能に最も影響を与える欠陥を迅速に特定する能力を備えています。
3D NANDやDRAMを含む新たなデバイスアーキテクチャの台頭は、製造現場での欠陥管理戦略の見直しを迫っています。KLAのeSL10は、39xxや29xxといった既存のシステムと連携することで、ICテクノロジー向けの強力な欠陥検出とモニタリングソリューションを実現します。この融合により、生産の過程での品質や信頼性が向上しながら、速報で重大な欠陥を察知し、研究開発から生産までのスピードが加速します。
システムの拡張性とサービス
eSL10プラットフォームは、さらなる電子ビーム検査と測定の用途の展開に向けた拡張性が備わっており、すでに世界中の最先端のロジックやメモリー製造設備で活躍しています。これにより、次世代プロセスやデバイスの開発、改善、製造のモニタリングを支援しています。高い性能と生産性を維持するため、eSL10システムにはKLAのグローバルサービスネットワークがサポートを提供し、ユーザーが安心して利用できる環境を整えています。
KLA Corporationは、エレクトロニクス業界全体のイノベーションを推進するための高度なプロセスコントロールとプロセス対応ソリューションを提供しており、その信頼性は業界内で高く評価されています。詳細な情報については、公式サイトを参照してください。
電子ビーム検査システムのeSL10に関するさらなる情報は、KLAの製品ページをご覧ください。
会社情報
- 会社名
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KLA Corporation
- 住所
- Three Technology Drive, Milpitas, California 95035, USA
- 電話番号
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