NanoFrontierが新たな挑戦を開始
NanoFrontier株式会社(本社:宮城県仙台市、CEO:井上 誠也)が、ベトナムで開催されるスタートアップ加速プログラム「NIC Scale X」に選ばれたとの発表がありました。このプログラムは、日本政府の後援のもと、ベトナム国家イノベーションセンターと国連開発計画(UNDP)が共同で実施し、三菱総合研究所とPlug and Play APACが運営を担っています。
プログラムの概要
「NIC Scale X」は、ベトナム・ホアラックに拠点を置く「ベトナム-日本イノベーションハブ」を中心に、スタートアップ、投資家、企業、大学、政策立案者をつなぎ、両国間の協力と市場開拓を促進することを目的としています。NanoFrontierは、これを通じて自社の有機ナノ粒子技術をベトナム市場に展開し、商業化を進めていく計画です。
採択の背景
NanoFrontierは2025年に東北大学からスピンオフしたディープテック企業で、30年以上の研究蓄積を基に、ナノ粒子生成技術を発展させています。この技術は、製薬分野にとどまらず、PFAS検出、次世代電池、液浸冷却、触媒、医薬品と多岐にわたります。
具体的には、次世代の電池として有機ナノ粒子を電解質に用いたレドックスフロー電池の開発に取り組んでいます。この技術により、高価なバナジウムやNafion膜を不要とし、設備投資コストを65%以上削減できるとの予測もあります。
ビジネス展開における重要な市場
現在、ベトナムでは2030年までに蓄電容量を300MWから最大16.3GWに引き上げる計画があり、再生可能エネルギーに向けた長時間蓄電(LDES)のニーズが高まっています。これにより、NanoFrontierの技術が市場で求められるタイミングに一層拍車がかかっています。今回の採択により、ベトナム市場への本格的な進出が期待されています。
今後の取り組み
NanoFrontierは、プログラムへの参加を通じて以下の施策を重点的に推進します。
- - ベトナム事業の立ち上げ:現地のエネルギー事業者や電力会社との連携を進め、顧客検証や商談を加速します。
- - 投資家ネットワークの構築:Plug and Playのネットワークを活用し、シンガポールや日本への視察を行い、資金調達と事業提携の機会を拡大します。
CEOのコメント
「ベトナムは、急速な再生可能エネルギーの拡大と蓄電インフラ整備が同時に進行しているため、我々の技術が実装されるにふさわしい市場です。NIC Scale Xへの選定は、東北大学発の技術をアジア及び世界へ広める上での大きな転換点です。UNDPや三菱総合研究所とともに、ベトナムの脱炭素やエネルギー安定化に貢献していきたいと思います。」(代表取締役 井上 誠也)
NIC Scale X Accelerator Programについて
NIC Scale Xは、2026年5月18日から8月10日までの13週間にわたり、ベトナム・ホアラックで開催されるスタートアップ加速プログラムです。ヘルスケア、クリーンエネルギー、環境テクノロジーなどの分野で、アーリーステージのスタートアップに対して支援を提供します。選ばれたスタートアップには、施設利用や事業開発コンサルティング、専門家のメンタリング、海外視察の機会が提供されます。
公式サイト:
NIC Scale X
会社概要
- - 会社名:NanoFrontier株式会社
- - CEO:井上 誠也
- - 所在地:宮城県仙台市青葉区片平2-1-1 東北大学産学連携先端材料研究開発センター215号室
- - 設立:2025年4月7日
- - 事業内容:有機ナノ粒子技術による試薬品や機能性材料の研究開発・製造・販売、関連技術の提供など。
- - 公式サイト: NanoFrontier