防犯意識の変化を示す調査結果
最近、株式会社プラネットが実施した防犯に関する意識調査では、特に若者の鍵をかけない傾向が顕著に表れました。この調査は、2023年3月4日から5日までの間に行われ、全国の4,000人を対象にしています。調査結果を詳しく見ていきましょう。
鍵をかけない若者の増加
調査の結果、自宅にいる際に「常に鍵をかける」と答えた人は74.5%でしたが、対照的に「常にかけない」と答えた割合は8.2%に達しました。特に、20代の男性では「常にかけない」と回答した割合が13.1%から17.6%へと上昇、一方、女性も10.5%から15.9%に増加しました。また、30代女性も3.9%から12.2%と急増しており、世代ごとの意識の変化が見受けられます。
その理由としては、最も多かったのが「鍵をかけるのが面倒だから」で、次が「危険な目に遭ったことがないから」と続きます。この結果から、若者たちの防犯意識が低下していることがうかがえます。
近所付き合いの現状
また、近隣の人々との関係性についての質問でも、43.8%が「ほとんど近所付き合いはない」と回答しています。近所の顔を知っているかといった質問に対しても、23.0%が「まったく知らない」と答えたことから、現代の居住環境では人々が孤立しつつあることが明らかになりました。
自宅訪問時の対応
知人以外が訪れた際の対応については、47.8%が「インターホンやのぞき窓で確認してから開ける」と答え、次いで20.4%が「知人以外は無視する」とし、特に近年この無視する傾向が顕著に増加しています。この結果、特に30代でこの傾向が顕著であり、約15ポイントも増加しています。
ネット犯罪の実態
近年は空き巣や強盗だけでなく、振り込め詐欺やSNSを介したつきまといなど、新手の犯罪も増加しています。調査によると、フィッシング詐欺を経験した人は7.9%、振り込め詐欺や架空請求詐欺は6.0%に達しました。特に20代男性が一番高く、この年代層は特に注意が必要です。
SNSでのトラブル
SNS利用者の中では62.3%が乗っ取り被害を受けたことがなく、逆に28.6%が利用していないと答えました。利用している約7割の人は、特に多い世代として40代が挙げられますが、年代が上がるにつれて乗っ取りやスパムの被害経験は減少しています。
自衛策を見直す必要
現代の生活では、身近にいる人々との関係が希薄になりがちで、特に近所付き合いが少ないことが見受けられます。しかし重要なのは、周囲に目を配り、異変に気が付く体制を作ることです。特にネット上の詐欺は巧妙化しており、自分は巻き込まれないという油断が危険です。調査結果を参考に、防犯対策を見直す必要があります。
このように、近年の防犯意識には大きな変化が生じており、それに応じた対策が必要です。現代では、安心できる暮らしのために、再度防犯意識を高めることが求められています。