床下点検を革新するロボット「ユカダイショウ™」実用化へ
国立大学法人電気通信大学、大末建設株式会社、そしてミサワホーム株式会社が共同で開発した床下点検を行うヘビ型ロボット「ユカダイショウ™」が、実用化段階へと進展しました。このロボットは、従来の点検作業の課題を克服し、作業員の身体的負担を軽減するとともに、安全性と作業効率の向上を実現することを目指しています。
開発の背景
現在、住まいの維持管理においては人手不足や作業員の高齢化が進む中、特に床下や地下ピットでの点検作業は、多くの危険が伴います。特に水漏れやシロアリ被害は、早期発見が求められるため、定期的な点検が欠かせませんが、従来の手法では作業員が狭い空間に長時間うつ伏せになって作業を行う必要があり、その安全性が脅かされています。
開発体制
「ユカダイショウ™」の開発は、2022年の初めに電気通信大学の田中基康教授と大末建設の共同プロジェクトから始まりました。その後、ミサワホームも加わり、産学連携での信頼性の高い開発体制が確立されました。このプロジェクトは、ロボット技術と住宅維持管理の専門知識が融合した結果です。
「ユカダイショウ™」の特長
このロボットは、アオダイショウに由来して名付けられ、戸建住宅の床下点検を安全に行う役割を担っています。主に以下の特長を備えています。
1.
狭小空間への対応: 高さわずか150㎜の設計で、狭い空間でもスムーズに移動可能。
2.
半自動障害物乗り越え機能: 点検員が遠隔操作することで、配管等の障害物をスムーズに乗り越える。
3.
自己位置推定機能: LiDARを使用し、事前に読み込んだ図面と連動することで、正確な位置を把握できる。
これらの機能は、床下環境の診断をより容易にし、基礎のクラックやシロアリ被害、水漏れなどを迅速に検出します。
今後の展望
このロボットの導入により、危険な作業を代替することで、点検作業員の身体的負担が軽減されるだけでなく、点検品質の向上にも寄与することが期待されています。3社が共同で取り組むこのプロジェクトは、今後さらに活用領域を拡大し、住宅業界における労働環境の改善に向けて進んでいく予定です。
専門家のコメント
田中教授は、「このロボットは、より安全で効率的な家屋の維持管理を可能にし、特に住宅の劣化予防や災害時の迅速な点検に貢献する」とその重要性を語っています。
「ユカダイショウ™」は、未来の住宅点検を変える期待の星として、多くの現場での活躍が期待されます。