トラック・物流Ｇメンが全国規模で監視月間を導入し荷主パトロールを強化

トラック・物流Ｇメンの監視強化計画

国土交通省は、トラック・物流業界の監視体制を強化するため、「トラック・物流Ｇメン」による活動をさらに踏み込むことを決定しました。本年の10月および11月を「集中監視月間」と位置付け、荷主や元請事業者に対する厳しい監視を実施します。この取り組みは、適正な取引を妨げる可能性のある行為の未然防止を目的としており、公正取引委員会との連携を強化し、合同荷主パトロールを全国規模で実施するという新たな試みです。

集中監視月間の概要

集中監視月間では、荷主や元請けに対して、改正物流法や新たに施行される取適法（改正下請法）の周知啓発活動を合同で行います。これにより、荷主等による違反行為の未然防止を目指します。特に、トラック事業者にとっては、法令を遵守した取引が行われることが重要であり、地方運輸局や公正取引委員会地方事務所が連携し、現場での遵守状況を確認します。

新設の「Ｇメンアシスタント事務局」

また、新たに設立された「Ｇメンアシスタント事務局」が、トラック・物流Ｇメン活動の支援とデータ分析を行います。これにより、荷主等の監視体制をさらに強化し、違反行為に対する迅速な是正指導を行うことが可能になります。この取り組みは、業務委託先であるデロイトトーマツコンサルティング社と協力し、全体の業務効率を高めていく方針です。

合同荷主パトロールの具体的な実施方法

具体的には、集中監視月間では、各地方運輸局が公正取引委員会との合同で荷主や物流拠点に対してパトロールを行います。これには、トラックドライバーへの聴き取り調査も含まれ、さらなる情報の収集が行われる予定です。全トラック事業者に対して行った違反行為の実態調査や、倉庫業者への寄託者行動の調査結果を基に、プッシュ型情報収集も進められます。