園児の絵をNFT化する新しい取り組み
名古屋鉄道グループの株式会社名鉄未来クリエイツは、2025年3月に卒園予定のバイリンガル幼児園の園児たちに向けて、思い出をデジタル化するユニークな企画を実施します。この企画では、子どもたちが画用紙に描いた絵をデジタルデータに変換し、ブロックチェーン技術を用いた非代替性トークン(NFT)として保存するというものです。この取り組みは、幼少期の成長を記録するだけでなく、デジタル時代の技術に触れる機会を提供します。
企画の背景
子どもが描く絵は、成長の過程で非常に重要な記録となります。しかし、物理的な絵は時間と共に傷んだり、紛失したりする危険性があります。そこで、生まれたアイデアがこのNFT化企画です。園児の絵をデジタルデータとして保存し、物理的な劣化や紛失のリスクを回避することができます。
この取り組みは、教育的効果も期待されています。デジタル技術やブロックチェーン技術に触れることで、子どもたちに資産の所有や価値の概念を学ばせ、将来の興味関心を育んでいくことが目指されています。
具体的な流れ
この企画は、名古屋市名東区の「Kids Duo International名鉄星ヶ丘」と愛知県刈谷市の「i Kids Star名鉄刈谷」で行われます。対象は2025年3月に卒園する8名の園児で、NFT化された作品は順次アップロードされ、4月30日(水)まで展覧される予定です。
企画のフローは以下の通りです。
1.
絵を描く: まず、園児たちに画用紙に自由に絵を描いてもらいます。
2.
デジタルデータ化: 描かれた絵はデジタルデータに変換され、動きを加えてNFT化されます。この時、元の絵と同じように「この世に一つ」のデジタル作品として仕上げます。
3.
オンライン展覧会: NFT化した作品はWEBサイトにて展示され、保護者だけでなく一般の方も鑑賞できるようになります。この展覧会では、子どもたちが自分や友達の作品を見ながら、デジタルアートの世界を体感する機会を提供します。
4.
デジタル絵の返却: 展覧終了後、保護者にデジタル作品を返却し、家族での思い出として楽しんでもらいます。
5.
教育の視点: 最終的には、デジタル技術への興味を持つ子どもたちを育てていくことを目指しています。
NFT技術について
NFT(Non-Fungible Token)とは、ブロックチェーン上で固有のIDをもつ暗号化されたデジタル資産です。この技術を利用することで、デジタルデータを唯一無二のものとして保存することが可能で、所有権や取引履歴を記録することができます。これにより、作品の転売や取引も行いやすく、資産としての価値を高めることができます。
最後に
名古屋鉄道が提供するこの取り組みは、デジタル技術の進化とともに、子どもたちの思い出を残す新しい形を示すものです。園児たちが自分の描いた絵をデジタルアートとしても楽しむことができるこの企画は、未来の教育の一環としても注目されるでしょう。