職人技を伝える絵本『絵ことば』シリーズ最新作発表
静岡県藤枝市の団体「職人さんの汗と夢」が、子どもたちに職人の魅力を伝える絵本シリーズ「絵ことば」に新たな作品を加えます。これまでに『塗装屋さん編』『左官屋さん編』『畳屋さん編』の3冊を発表してきましたが、2025年5月には第4弾となる『瓦屋さん編』が、そして7月には第5弾『板金屋さん編』が発刊される予定です。更に、2026年1月には第6弾の『建具屋さん編』も控えており、さらなる作品展開が期待されています。
職人の仕事の魅力を優しい絵で
「絵ことば」シリーズは、職人が日常で行っている作業やその仕事への誇りを、優しい絵と共に子どもたちに届けることを目的としています。このプロジェクトは、2022年11月から始まり、地域の多くの方々の協力を得て進められています。これにより、職人業界の未来を応援する取り組みが広がっています。
瓦屋さん編の内容
『瓦屋さん編』では、瓦職人の家族を持つ中学生の少女・なつみが故郷を訪れ、瓦や屋根について学びながら家族の歴史を知る物語が描かれます。作品中では、災害や社会の変化を背景に「瓦は古いのか?」という問いを投げかけます。これを通じて、瓦屋根の価値や職人の誇りを見つめ直すきっかけを提供します。
板金屋さん編の魅力
続く『板金屋さん編』では、金属を自在に扱う板金職人の仕事に焦点を当て、少女の視点でその生活や職人の魅力が描かれます。この物語では、道具や技術の美しさと共に、職人たちが長年築き上げてきた技術の深さを再認識できる内容となっています。特に、職人が持つ傷跡、通称「お父さんの金メダル」は、その職人としての誇りと歩みを象徴するもので、多くの家庭の会話の中での家族愛も表現されています。
絵本の購入方法
これらの絵本は、公式サイトや東京・神保町の農業書センターで購入できます。公式サイトのリンクは
こちら。
団体の動きと展望
「職人さんの汗と夢」の代表、杉村喜美雄氏は、職人たちの未来を支援し、地域活性化に貢献するこのプロジェクトの重要性を感じており、絵本の制作および配布を通じて地域社会をより豊かにすることを目指しています。
今後の発刊に向けたクラウドファンディングも検討しています。
職人技の継承
瓦屋や板金屋は、家を守る重要な存在であり、どちらの仕事も現代において重要な役割を果たしています。普段は目に触れにくい屋根や外壁も、こうした職人たちの手によって支えられています。職人技が次の世代に受け継がれ、さらに多くの人々にその魅力が届くことを願っています。