阪急阪神不動産、アトランタで物流不動産事業に初参画
阪急阪神不動産株式会社が、アメリカにおける物流不動産開発事業に参入することを発表しました。このプロジェクトは、同社の100%子会社であるHankyu Hanshin Properties USA LLC(HHPUSA)を通じて進められ、アトランタ都市圏での物流不動産開発が目的です。具体的には、Trammell Crow Companyやシービーアールイー株式会社と連携して行われ、京阪神ビルディング株式会社、日鉄興和不動産株式会社の協力も受けています。
アトランタの成長性と物流市場
アトランタ都市圏は現在、高い人口増加率とGDP成長率を誇り、全米の平均を上回る成長を続けています。この地域には、世界で最も多くの発着回数を記録するハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港などの交通インフラが整備されており、全米で4番目の規模を持つ物流市場が形成されています。
新しい物流施設の所在地は、アトランタ市の中心から北東に約70kmの距離にあり、主要な州間高速道路へのアクセスも優れているため、ネット通販や生活消費財の保管倉庫、配送センターにとって理想的な立地条件を備えています。これにより、物流不動産に対する需要が高まると予想されています。
プロジェクト概要
この事業の名称は「Buford Creek Business Center」となり、所在地は3228 Whidby Road, Buford GAです。敷地面積は約233,500平方メートル、延床面積は約63,800平方メートルで、2026年には竣工を見込んでいます。物流施設には、最新の設備が導入される予定で、効率的な運営が図られることが期待されています。
今後の展望
阪急阪神不動産株式会社は2022年にHHPUSAを設立し、これまでに5つの賃貸住宅事業を手掛けていますが、今後もアメリカにおける不動産事業の拡大を目指しています。物流不動産部門への進出は、同社のグローバル戦略における重要な一歩となります。アメリカ市場での成功は、今後のさらなる事業展開においても大きな影響を与えることが予想されます。
各企業の概要
プロジェクトには、いくつかの企業が関与しています。Trammell Crow Companyは1948年設立の不動産開発会社で、主に物流施設やオフィスビルの開発を手掛けています。シービーアールイー株式会社は1970年に設立されており、法人向けの不動産サービスを提供しています。また、京阪神ビルディング、日鉄興和不動産もそれぞれの専門分野で積極的に事業展開をしています。
新たに始まる物流不動産事業が、アトランタの経済成長に寄与し、企業の成長を後押しすることが期待されています。また、阪急阪神不動産が今後もアメリカ市場でのプレゼンスを拡大していくことで、より多くの投資機会が生まれるでしょう。地域社会にとっても、新しい雇用や経済活動の活性化が実現することになるでしょう。