ヤマトホールディングス、中国地方での再エネ電力地産地消を開始

中国地方における再エネ電力の地産地消の取り組み

最近、ヤマトホールディングスが新たに発表した意義深いプロジェクトが注目を集めています。2025年7月から、同社はローカルエナジー株式会社と連携し、中国地方における再生可能エネルギー由来の電力の地産地消を推進することが明らかになりました。この取り組みは、単にエネルギーの供給を効率化するだけでなく、地域の経済活性化と環境保護の両面に寄与するものです。

プロジェクトの概要

このプロジェクトにおいて、ヤマトエナジーマネジメント株式会社は、ローカルエナジーが地域内で調達した再エネ電力を活用し、ヤマト運輸の物流拠点に供給することになります。具体的には、EV（電気自動車）の導入などに伴い、増加する電力需要に応じた供給体制を整えることで、物流の脱炭素化を図っていく予定です。

日本政府は2050年までに脱炭素社会を目指しており、このような地域での再エネ電力の地産地消を推進する取り組みは、その実現の一環と位置づけられています。さらに、地域資源を活用することで、地域経済の活性化や災害時の停電リスクの低減にも寄与すると期待されています。

地元資源の活用

中国地方では、太陽光や地熱発電等、再エネ電力の開発が進んでいますが、需要家が少ないという課題もあります。ヤマトグループはこの点に着目し、新たな需要を生むことで、地域内の再エネ電力を効果的に活用しようとしています。ヤマトエナジーは2025年1月に設立されたばかりの企業ですが、すでに再エネの提供に関する専門性を高めています。

一方、ローカルエナジーは2015年に設立された電力会社であり、地域の資源を使った新たな経済基盤の構築を目指しています。米子市や境港市と連携して「脱炭素先行地域事業」に取り組んでおり、地域全体での脱炭素化が進行中です。

持続可能な未来を目指して

両社は、今後も持続可能な地域づくりに寄与するため、協力関係を深めていく方針です。ヤマトグループは、EVライフサイクルサービスを通じて、他の企業や自治体にも脱炭素化の支援を行う予定です。また、中国地方以外でも同様の取り組みを広げていくことにより、再エネ電力の利用拡大を図るつもりです。

「私たちはエネルギーを地域から作り出し、地域に還元していくことを目指しています。」とローカルエナジーの加藤社長は語っています。

このプロジェクトは、地方創生と環境保護の両立に向けた新たな一歩であり、他の地域でも模範となることが期待されます。