ポーラ化成工業、IFSCC世界大会で輝かしい賞を受賞
2024年10月14日から17日にかけて、ブラジルのイグアスにて第34回国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)世界大会が開催されました。この大会において、ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担当するポーラ化成工業株式会社が、600件以上の発表があった中からポスター発表部門で「Top10」に選出されました。この栄誉は、同社のフロンティアリサーチセンターに所属する小林研究員によるものです。さらに、ポーラ化成工業は他にも最優秀賞や口頭発表アプライド部門でも「Top5」に選出され、この大会での受賞は実に9回目を数えることになります。
IFSCC世界大会の意義
IFSCCは化粧品業界で最も権威のある学会であり、同大会のアワード受賞は業界内での高い評価を示すものです。多くの応募論文の中から選ばれるため、その受賞は研究者にとって大変な名誉となります。今回の大会には688件の研究報告が行われ、85件の口頭発表と605件のポスター発表が行われました。
受賞した研究の内容
ポーラ化成工業が発表した研究では、特に洗顔料に含まれる洗浄成分が肌に残り、敏感肌の方に不快な刺激を与える問題に焦点が当てられました。研究チームはこのような刺激を緩和する究極の洗浄成分として「空気」を提唱しました。空気は自然に消失し、肌に残らないため、洗浄成分が刺激になる危険性を減少させます。特に「ウルトラファインバブル(UFB)」に特化した技術が開発され、世界初のUFB化粧品の製造技術が確立されました。これは、従来の化学的手法に依存せず、物理的な手法による新しいアプローチを取り入れたものです。
高度な技術開発の中心TDC
2024年には新たに設立されたテクニカルディベロップメントセンター(TDC)にて、これらの革新的な技術が具体化される予定です。TDCでは、化粧品製造の新たな可能性を模索し、物理的な製造方法を駆使した革新を目指します。
受賞論文の概要
小林研究員が発表した『刺激性の化学物質を皮膚に残さない、気体を活用した独自の洗浄技術 “ウルトラファインバブルは未来の乳化技術になりえるか?”』は、肌に優しい洗浄用化粧品の開発において重要な位置を占めています。ヒトを対象としたパッチテストでの刺激性の検証や、UFBによる化粧品成分の浸透促進作用も確認されています。この技術によって、気相乳化の実現も期待されています。
今後の展望
ポーラ化成工業は、これからも革新的な研究開発を継続し、お客様に向けてより快適で色鮮やかな生活を提供できるよう努めていくでしょう。全く新しい視点からの技術開発は、化粧品業界の未来を大きく変える可能性を秘めています。
詳しい内容はポーラ化成工業の公式ウェブサイトでご確認ください。