噛むこと健康研究会が新たな知見を発信
株式会社ロッテが支援する「噛むこと健康研究会」は、2025年1月17日から3月14日までの期間限定で、第6回年会の講演動画を公開しています。この研究会は、噛む行為と健康の関係について深い理解を促し、効果を広めることを目的に活動しています。
栄養学、歯学、医学の視点からの探求
2024年11月15日に開催される第6回年会では、様々な専門家が集まり、年齢と口腔機能の関連性や、栄養の摂取と噛む行為の重要性、さらには脳神経系を通じた咀嚼の健康効果についての講演が行われました。特に注目すべきは、大分医科大学の名誉教授である坂田利家氏による特別講演で、噛むことがもたらす身体全体の代謝への影響が解明された点です。
咀嚼と栄養摂取の重要性
東京科学大学の金澤学教授は、年齢による口腔機能の変化とそれが栄養摂取に与える影響について言及しました。高齢者では咬合力が低下することが多く、食事選択に影響が出るため、バランスの取れた栄養摂取が求められます。特に動物性タンパク質や緑黄色野菜の摂取が重要であると強調しました。
噛むことを知るための指標
和洋女子大学の柳沢幸江教授は、噛むことに関連する「噛みごたえ表」や「咀嚼回数ランク表」を紹介しました。これらの指標は、食品の物性と咀嚼筋活動量の関連性を科学的に測定し、実用的な食事指導に役立つとされています。
医療とDXの未来
医科・歯科医療のデジタル化(DX)の現状については、参加者たちがそれぞれの視点から意見を交換しました。医療データのデジタル化が進むことにより、医療提供の質が向上することが期待されています。しかし、データの共有化が乏しい現状を改善するための取り組みが求められています。
噛むことの重要性の広まり
ロッテの代表取締役社長中島英樹氏は、噛むことに関する意識が年々高まっていることを受け、日常生活での実践を通じて健康促進につなげる重要性を訴えました。この研究会の活動を通じて、今後も噛むことがもたらす健康効果についての情報を広く発信していく意義が強調されています。
まとめ
「噛むこと健康研究会」は、噛むことを通じた健康維持の重要性を訴求し、さまざまな研究を進めています。今回の年会を契機に、噛むことのメリットがさらに広がり、多くの人々がその恩恵を受けることを期待しています。