新たなボランティア支援システム「えんじょるの」
高齢者と地域ボランティアを結ぶ「えんじょるの」がリニューアルし、新システムのモニターが全国から募集されている。このサービスは電話をかけるだけで、生活課題を抱える高齢者に適切な支援を提供することを目指す。
このシステムは、一般社団法人生活互助支援の会によって開発され、特に買い物に困っている高齢者をターゲットにしている。実際に長野県御代田町では、地域の社会福祉協議会が本システムを活用し、高齢者の「買い物弱者」問題に取り組んでいる。
使いやすさが魅力
新しい「えんじょるの」は、高齢者が自宅の電話から簡単にアクセスできる仕組みが強みだ。電話着信を利用することで、スマートフォンに不慣れな高齢者でも問題なく使用できる。高齢者がサポートを求める電話をかけると、近隣のボランティアに一斉にメールが配信され、連絡が取れる。ボランティアは、自分の都合に合わせて支援を申し込めるため、参加しやすい環境が整っている。
このシステムの導入により、2019年から2021年の間に幅広い年齢層の地域住民から105名のボランティアが登録され、地域社会の助け合いが進んだ。
新システムの募金活動
今後の展開として、2023年9月には三菱財団社会福祉助成事業から資金を受け、日本中での展開を目指す多機能化システムの改修が始まった。これに伴い、全国の自治体や団体を対象に、モニターを募集している。参加することで、本システムを無償で利用できる特典も用意されている。
モニターには6万円の寄付が必要だが、その後は通常3万円の月額使用料が1万円に割引される特典もあるため、多くの団体にとってメリットが大きい。実施は2024年5月から2025年4月の1年間だ。
多様な時代のニーズに応える
「えんじょるの」は、単なる買い物代行の枠を越え、高齢者の生活課題に広く対応することを目指している。様々な支援メニューが用意されており、買い物代行の他にも、話し相手や温泉付き添い、家事手伝いなど、ボランティアが高齢者の生活を支える充実したサービスを提供。
この新しいシステムは、電話による簡単な依頼でボランティアが集まるため、運営コストも抑えられ、より多くの高齢者を助けることが期待されている。全国各地の団体が「えんじょるの」を利用することで、地域の助け合いの輪が広がることを願っている。
お問い合わせと参加方法
興味がある団体は、クラウドファンディングサイト「Readyfor」にて詳細を確認し、実施期間中に申し込みを行うことが推奨されている。新しい地域支援の形を共に築いていくために、ぜひ参加を検討してほしい。
クラウドファンディングサイトはこちら
高齢者支援に新たな風を吹かせる「えんじょるの」。地域問題を共に解決していく一助となることを期待しています。