看護師による医療的ケア児支援　三鷹市での新たな連携事例

医療的ケア児と家庭を支える新たな取り組み

東京都三鷹市では、医療的ケア児を対象にした看護師派遣が新たに始まりました。このサービスは、看護師ケアリングサービス「Soi Nurse（ソイナース）」と三鷹市の連携によって実現されたもので、特に医療的ケアが必要な子どもたちに寄り添い、必要なサポートを行います。

三鷹市でのニーズと解決策

三鷹市は2021年度から医療的ケアを必要とする子どもたちに対して、各学校に看護師を配置し、日常的な支援を行っていました。しかし、スクールバス乗車中の短い時間では、看護師を確保するのが難しく、保護者が同伴する必要がありました。これに対し、ソイナースの「1時間から看護師を派遣できる」という柔軟なサービスが、三鷹市のニーズにマッチし、連携が実現しました。

ソイナースは、学校生活全般及び校外学習など、さまざまな場面で看護師を派遣し、医療的ケアを必要とする子どもたちを支援します。校外学習の際には、保護者と学校の事前打ち合わせに参加し、個別の支援内容を確認して当日に備えます。今後も三鷹市と連携しながら、この支援体制を拡充させる予定です。

医療的ケア児についての現状

医療技術の進歩により、命を救う手段が増える一方で、医療的ケアを必要とする子どもたちの数は年々増加しています。厚生労働省のデータによれば、2021年時点で日本には約20,000人の医療的ケア児がおり、東京都内にも約2,000人います。この数字は、出生数が減少する中でも増加傾向にあるため、支援がますます重要視されています。

2021年には「医療的ケア児支援法」が制定され、国や地方自治体による支援が強化されました。この法律の施行により、医療的ケア児とその家族は、より具体的な支援を受けることができるようになりました。

「Soi Nurse」とは

「Soi Nurse」は、小児専門の看護師によるケアリングサービスで、東京都を中心に活動しています。医療的ケアが必要な子どもたちの成長を、プロの看護師がサポートすることを目的としています。訪問看護だけでなく、特別支援学校への送迎や、修学旅行、林間学校への同行など、さまざまな場面でのサポートを提供します。

このサービスは登録制で、看護師約2,000名が登録しており、常時60名ほどが実働しています。多様なニーズに応じた具体的なサポートが可能です。